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14歳の時に実家を飛び出してプロドラマーを目指してイチロー選手に会いに行く話

簡単な自己紹介をしたいと思う。

どこの誰かも分からない人の人生をみる程世の中が暇ではない事は知っている。

32歳、うるさい妻とうるさい2歳児と共に暮らしている。

AB型、自称天才型だと思ってる。

思うのは自由である。

さて、

9歳
朝起きて学校に行く準備をしている時にめざましテレビでイチローが年俸5億と聞いてたまげて野球を始める

10歳
野球をひたすら頑張る。やっと少し楽しくなってきた。

11歳
憧れに憧れた「野球部」に入る。
キツかったけど楽しかった。
すぐにレギュラーになった。
ただ誰よりも練習はしていた
どうしてもコントロールの課題が大きくて
電信柱に10回連続でボールを投げて当てないと帰らないという自分ルールみたいなのを毎日作っていて
あたらなさすぎて帰らなくて警察に捜索願いを出された事もあった
誰よりもストイックに練習はしていた

12歳
6年生という小学界の覇者になり、レギュラーを維持した。
思い起こせば
きっと
このへんから変な人格が作られた
チームメイトの球を追う姿が異様にブサイクで
きっとこいつら5億稼げないんだろうなと思った

13歳
中学界にステップアップした。
厨二病を発症した
かわいいヤンキーになった


父に「中学になったら上手い奴なんてゴロゴロいる、そんな天狗でいると鼻をへし折られるぞ」と、
謎な事を言われた
ひょんな事からコンタクトレンズを入れたらバッティングがうまくなった
というか視力が悪い事に気付いていなかった
世の中こんなにはっきりくっきりした世界だったのかと
腰を抜かす程驚いた

肩の異常な強さで1年夏には背番号もらった
1年で俺だけ
鼻がまた伸びた
やはり5億円の練習量は違うなと
鼻がまた伸びた
3年がいなくなってすぐにレギュラーになった
2年生から嫌がらせをうけた
12月音楽番組でバンドに興味を持つ
他校とのいざこざで骨折っただのなんだので藤崎ナイフで首切られそうになって避けた腕を切られる
本当に首切ろうとする奴って世の中本当にいるんだなあと思った
ぱっくり切れて血が本当に止まらなかったけど親に言えないので医者にも行けないのでとりあえずガムテープでくっつける

14歳
2年生になった
3年が夏引退してキャプテンを決める会議をして当然俺しかいないだろう。
当たり前の如く。でも
めんどくさいから断ろうと思っていた
性格がゴミ野郎すぎるという理由で1票も入らなかったと先輩から聞いた。
治安の悪い地域の学校で有名だったんだけど仲のいい先輩が僕の幼なじみに撲殺された
「新潟 集団リンチ 田澤」でググればまだ出ると思います。

野球で新潟県代表で全国大会に行って絶頂で調子にのる
新潟の周りの県に毎週土日遠征に行き全勝する
負けるって難しいなあ〜、はあ、、、と思った

全国大会、対戦相手の神奈川県が不憫に思えてしまうほど俺達は強かった
ボコボコにして泣かしてやろうと思ってみんなでグラウンドに入った
7-0で1点も取れず負けた
神奈川強すぎた
世間は広いなあと思った


秋にミーハー心でスタジアムに有名人を見に行った
それがB'zだった
こんな田舎の新潟に有名人て来るんだなあとB'zを知らなかったけどそう思った
コナンの曲しか知らなかった
顔も、何人組かも知らなかった
ライブが終わって
プロのドラマーを目指す事になっていた
朝は何でもない日だったのに
人生が変わっていた
シェーンガラースというドラマーだった
人生で初めて全校生徒以上の人数を見て新潟ってこんなに人がいるんだとたまげた

15歳春
中学界の神こと、3年生になった
新潟の親元を離れて北海道の利尻島で下宿生活をしながらドラムを毎日気が狂ったように叩いた

今日はもう戻れないんだ!と、夜行バスや寝台列車にのって北海道の利尻島から東京、名古屋、大阪、広島、山口、福岡、長崎など高速バスや夜行列車を乗り継いで1人で日本一周する
寝台列車の狭さに驚愕する
本棚の本の気持ちを知る事になった
福岡から大阪に向かう寝台列車のチケットが入った財布をなくして晴れて文無しになった
まだ15歳
携帯持ってないから親は今どこにいるのかわからない状態
福岡で持っていた売れる物は全て売って安いギターを買った
公園でずっと練習して福岡のキャナルシティで弾き語りをして移動費を稼いだ
大阪になんとかついてまた文無しになっている事に気付いた。
難波や心斎橋でまた弾き語りをしたり30分くらい電車に乗って甲子園球場まで行って六甲おろしを歌って結構な額の移動費を稼いで東京に向かった
なんとか北海道までついたはいいけど夜10時に稚内に着いて宿が見つからなくて公園で野宿をしていたらヤンキーに拉致られて稚内の街中を車でドライブさせられる。
ロシアに売られる事を覚悟する。
隙を見て逃走する。
朝まで廃ビルの窓ガラスが割れてるような所で船の始発を待つ

16歳
1人札幌に移り住み、華の高校生になった
普通科に入学する予定が合格通知は来たのに普通科に名前がなくて英語科になっていて事務に僕普通科希望してるんですがと言いにいく
願書を持って来られ明らかに自分の字で希望学科の欄の所の英語科にマルがしてありたまげる
運命をわけるマルだった

高校生の一人暮らしの難易度が高すぎて
12月栄養失調で入院した
真面目に死ぬかと思った
稼げる額に限度があるとスタジオで練習もライブもできないから食品をひたすら削った
年齢を誤魔化して冷凍船という-20度でマグロを凍らせてある船にも乗った
凍ったマグロの背びれがよく足に刺さった
でもやるしかなかった

17歳
修学旅行で英語科はアメリカのオレゴン州に行き本当に理由はわからないのだけど爆モテして同じクラスで一緒にアメリカに行っていた彼女がキレる
日本に持ち帰れない程のプレゼントをオレゴンの高校生にもらう
受け取らないわけにはいかないので一応喜ぶが彼女の睨みが常に視界に入り地獄化する
アメリカの4大スポーツのアメフトを見るイベントで彼女と喧嘩をしてアメリカの高校生に当たり散らす
鼻が飛び散ったかと思うような拳をいただく
鼻壊れたかと思う程血まみれになる
救急車を呼ばれる 
アメリカに行く前にアメリカは保険がないから虫歯一本100万治療にかかるから絶対に体調崩すなと言われていて救急車乗ったら終わると思って
乗らないと暴れ回る アメリカ人高校生に煽られさらにきれる
襲いかかる
救急車が来て担任に彼に担架に座って休むだけでいいと言われるが拒否する
座るだけな、と担架に座った瞬間、むきむきアメフトマンみたいな屈強な救急隊員にタックルされ担架に押し倒され、ラッシングベルト(会社の車にパネル積み込んで縛る緑のロープ)で胸、腰、膝を縛られ身動きが取れなくなる
担任にひたすら怒鳴るが意味もなく救急車が出発
隙を見て逃げようと思い窓から見える微かな外の情報を必死に覚えていたら指先に針を刺されドラック検査をされる
日本語でひたすら怒鳴る
鎮痛剤を打たれて気がつくと病院に入っていていよいよ終わったと実感する
修学旅行なのに次の日からホストファミリーの家で5日間外出禁止と閉じ込められる
日本から持ってきたこち亀2冊を永遠に読む
修学旅行が終わる

日本に帰って年齢誤魔化して夜中バイトしまくって学校で2時間寝る1年間の始まり。
入院も懲りずにまた全ての給料を楽器とスタジオに費やして給料日に文無しになる12ヶ月
ドラムはスタジオに入らないと練習できないから辛いなあと思った
機材が増えて家の歩く所がなくなって毎日ドラムを登って降りて家を出る生活になる
将来は絶対ドラムをまたがなくても良い広い家に住もうと決心する

冬の定期代ひと月5千円あったらスタジオいっぱい入れる!と思って定期代すらスタジオに回して練習に励む
2時間早く起きて吹雪の中学校に徒歩で向かう
学校に着くと自分に雪が積もってる
幕末の志士もびっくりするような熱意でドラムと向き合う
とにかくドラムを他人が見たら呆れるほど練習した
姿勢から重心から授業中左手の神経の太くするトレーニングをひたすらやった
生きている時間の全てをドラムに生かすように過ごす
登校中はメトロノームをかけながら色んなテンポで歩いてリズムアプローチを体に覚えさせる
気が狂いそうになる

18歳
高校生活がとても楽しくて卒業名残惜しいなー!と思っていた
11月
彼女と喧嘩して別々に帰っていたらダイエーのトイレで襲われたからこれから警察所に行くとメールが来て西警察署に行って高校生が来なかったか聞いたら「来てない」と言われ嘘つくんじゃねええええって暴れて無期停学になる
実質卒業した
無期停学が解けたのは卒業式の前日の卒業式練習。
卒業アルバムの写真は高校2年の時の生徒手帳の写真を使われる。
彼女は卒業したら離れ離れになるから寂しくて嘘ついたと後日聞いた

それからの日々は毎日ドラムの練習とバイトをして東京にいく準備の時間にした

19歳
華の都東京に出た
うまい奴、凄い経歴の奴に一瞬で埋まった
暗黒時代の始まりだった
会う人全てにずっとシェーンガラースに会いたいと口にしていたら
ずっと一途に追っていた人生を1日で変えたシェーンガラースに5年越しに会う事ができた
ミラクルだった
口に出す事の大事さを知った
口に出して他人に知ってもらう事は種まきみたいなもので言うのはただでできるし、まいた種が全部花咲かなくても、たまにこうやって咲く事もあるなあと思うとやりたい事は口にしてきたけどさらに拍車がかかって喋るようになった

スタジアムのあのずっと遠くにいた人が目の前にいて自分の努力で距離縮めたなあと
鼻が伸びた


死ぬほど好きだった札幌の彼女に夢を追いに東京で勝負してくると言って振られて鬱病になる←これがやばかった

20歳
死ぬほどモテた
体が薬の副作用で足があまり動かしずらくなった
ドラムが叩けなくなった手と足のバランスがどうしても薬の影響でズレて気持ち悪くて何もできなくなった
とにかく体の繊細な感覚が無くなってストレスの海に溺れた
メンタル的な感覚は真っ暗な太平洋のど真ん中に突き落とされたような感覚で
どっちにどれだけもがき泳げば陸にたどり着くか想像もできない、何をどうすれば今の状況から抜け出せるのか全く検討もつかなくなり
とにかく何もできない毎日にただただ落ち込む
やる気と覇気を失くす
生きてる意味を見失った
廃人になった

21歳
音楽をもっと深く知りたくてロサンゼルスに行った
マック食べてて外人てすげえデブだなあって言ったら何故か銃口を向けられてまじで死ぬかと思った
銃社会という事を忘れていた
基本的にどんな事が起きてもいつかでかい会場のMCでウケればいいと思って死ななければ足くらい撃たれてもいいかなと思い興味本意でロスのスラム街に行って酷い目に遭う
二度と近寄らない事を自分に誓う

でも14歳の時に見たあのスタジアムの端っこから見た人生を変えたドラマーが過ごした街で
どんな空気を吸って、どんな物を食べて、どんな人達と触れ合ってあのドラミングに繋がるのかのヒントが見えてとても勉強になった

22歳
死ぬ程モテた
戦国時代にハマった
なんとなくだけど自分が天下人の生まれ変わりなんじゃないかと思った
好きな戦国武将の乗っていた松風という名前の馬から取って
バイクを松風と呼ぶようになった

ある日突然「日本一周してみたい」と思ってその日にバイトを辞める
次の日に松風で下道で日本一周に出かける
バックひとつ、たばこ3カートン入れて。
こんな事に今しかできないよなあ〜と
プーンと毎日アクセルをひねった
社会の教科書みたいな日本地図1枚持って
今何県にいるのかよくわからない時もあった
左に海があれば鹿児島着くなあ〜と毎日走って1ヶ月くらいで鹿児島に到着する
リアルサバイバル能力が抜群に上がる
毎日川沿いや山の中の橋の下で寝る

北海道の稚内に向かっている時に松風で転けて意識不明で救急車で運ばれて気がついたら首にコルセットが巻かれて関節にめり込んだ石と木を医者が引っこ抜いていてたまげた
痛かった
全身に包帯を巻かれた
ゾンビみたいになった
1日入院して次の日に走り出した
走っている時の風がすごく痛くて痛風ってこういう感じなのかなあと思った
すれ違う車にひたすら笑われた

3ヶ月ぶりに家に帰って布団で寝て快適すぎてびびる
室内最高と思う
電気ガス水道が全て止まっていてびびる
でも布団が快適すぎてそんな事どうでもよく感じる

イチロー選手話はこれから今日はここまで!!!!