しあわせストーカー日記|6.運命は正しく歪む
あおいちゃんからのメッセージに添付されていた手書きの地図は分かりやすく正確だったので、私ははじめての土地でも迷うことなく無事に他人の家の中に侵入することができた。家主が帰ってくるまでまだ時間はあるはずだけれど、できるだけ長居はしたくない。
床には男物の洋服が脱ぎっぱなしのまま散らばっている。踏んづけないようにつま先立ちで部屋の奥にある木製のチェストの前まで移動した。目的の青い缶ケースは、メモの通りにいちばん上の引き出しの中にあった。
気持ちの余裕なんてないはずなのに、心の