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エイプリルフールだけのライフハック

みんなよく知っているとおり、4月1日はエイプリルフールという特別な日だ。毎年4月1日には嘘をついてもいいという風習の日だ。よく毒のない嘘をと勧められるけど、もう一歩進んで薬になる嘘をついてみるというのも、この日にしかできない一つのライフハックなんじゃないかと思う。

夢のような大風呂敷を広げる

5年前には企業サイト仕掛けるエイプリルフールジョークがもう惰性化してるんじゃないかという感じで飽きはじめていて、こんな短い文章を書いたことがある。

4月1日、今日から新しい年度が始まる。学年が上がる。進学する。入社する。そうした新人を迎え入れる。新しい空気が入ってくる。それに今日はエイプリルフールだ。

エイプリルフールはそろそろ「ウソをつくだけの日」から、成功したらビックリなチャレンジを気軽に始めたりする「ウソから出たマコトを仕込む日」に進化すべきだ。失敗したらウソのまま流せるし、成功したら「実はマジだったんだ」と言っていい。今日だったら大口を叩ける。大きな希望を口にできる。本当はやってみたいことを表明できる。

罪のないジョークも悪くないけれど、どうせウソをつくなら、一年を賭けられる大ぼらを吹いてみるのもいいだろう。そう、今日は走り出すにはもってこいの日だ。

今年はPRTIMESが「エイプリルドリーム(#AprilDream)」というキャンペーンを仕掛けてるのを見つけた。こう呼びかけてる。

とりあえず、できないことを言ってみる。
とりあえず、「それムリでしょ」っていうことを言ってみる。
でも、それを「夢だね」と思えたら、
叶えられるかもしれない。

ひょっとしたら、
世界を変えてきたすごいことは、
そんなことから始まっているかもしれない。

ふだんは口に出せないようなバカげたことを、言ってもいい。
ふだんは、人に笑われてしまうような夢物語を、言ってもいい。

それを、どうしたら叶えられるかを、真剣に考えてみる。

4月1日が、そんな日になれますように。

元旦に抱負を掲げるのは、一年間ついて回る感じでちょっと重い。でもエイプリルフールに広げる大風呂敷なら、いつ畳んだってかまわないし広げっぱなしで忘れたってかまわない。この日にこそできたら素敵だなと思うことを口にしてみたらどうだろう。

言えないことをポロリとこぼす

そんなポジティブ100%な発想とは逆に、カミングアウトできずにいる辛さや苦しさをポロリとこぼしてみるという手もある。普段、大丈夫です、頑張れます、問題ありませんなんて前向きなことをいうしかない立場の人、いるだろう。

実はもう、外回りとか限界近いんですよね。このご時世でどちらに伺っても「用件だけ手短に」って感じだし、御用伺いもままならないんじゃ案件掘りだせないし、短時間滞在で低効率というと訪問数増やせということになるし。そうなると体力で乗り切るとか、ほら僕何歳ですかっていうね。なんて、あれ、信じました?やだな、エイプリルフールですよ。
いやもう、家にいるとか病みますね、メンタル。俺が平日出社なのを前提に10年だか作ってきたお互いのリズムとか距離感とか家や職場の環境とかあるわけですよ。いきなり変えろって言われて一年間やってきましたけど、築いてきたもの全部が裏目に出て互いのストレスになるわけで。なんて吹いてみたりして、4月1日ってやつですよ。まあネットで見かけるあるある話?

こんな感じだろうか。信じられては困る本音ってあるかもしれない。いまの環境は苦しいとか辛いところもあるけどトータルいい感じだったりすれば、それを壊すようなことは口にしにくい。ある程度気持ちを酌める人にだけ届くならいいけど、変なところまで届いて「向かないなら辞めろよ」とか言う人が出てもイヤだし、それを段取れちゃうポジションの人だと取り返しがつなかくなるかもしれない。

エイプリルフールだといっておけば、気持ちを酌めない遠い人たちはあげつらいようがないし、近くの人はジョークとして受け止めても「そういえば最近あいつ環境過酷」とか「表情が」とか気付いてもらう機会になるかもしれない。普段は言えないことをポロリとこぼす、そんなことにも一年でたった一日、エイプリルフールだからできるってことがあるかもしれない。

エイプリルフールからなにかが変わるように

エイプリルフールだからこそ、本当のことを嘘めいた感じで口に出せる。「嘘だ」と言わなくてもいい。「エイプリルフールだ」というだけでいい。それで未来に向かって大風呂敷を広げられたり、いまの苦渋をカミングアウトできたら、それは毒のないウソってだけじゃなくて、薬にもなる嘘かもしれない。嘘で終わってもともとぐらいの軽い気持ちで、明日をちょっと変える導線を引いてみてほしい。

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