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仮想化&クラウドInfo.(2014.05.24)

VIRTUALIZATION.INFOCLOUDCOMPUTING.INFOウォッチする仮想化&クラウドInfo.シリーズ、2014.05.18(日)~2014.05.24(土)分です。

今週のVIRTUALIZATION.INFOから。
(1)Oracle acquires GreenBytes
(2)Release: VMware vCenter Log Insight 2.0
(3)Release: VMware Workstation 11 & Fusion 7 Technology Preview 2014
(4)Video: vSGA and vDGA solutions in VMware Horizon

今週のCLOUDCOMPUTING.INFOから。
(5)VMware vCHS will offer pay-as-you-go and NSX

そのほか。
(6)Google Compute EngineがOSの選択肢にCoreOSを加える–併せて仮想化の主役はDockerへ | TechCrunch Japan
(7)LinuxCon JapanにLinus氏登場、Linuxカーネルの最新動向に関する解説も - クラウド Watch
(8)ホワイトペーパー:VMware vSphereとの比較で考える、OpenStack超入門 - ITmedia エンタープライズ
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おまけ:今週の問題。回答は火曜日に掲載だそうです。
トラクタフィードメカニズムが、最も一般的に使用される目的は?
デフラグをすべてのボリュームに対して実行するコマンドラインオプションは?
ネットワークをダウンさせるような負荷を与える試験方法は?

以下、各記事の主要部意訳とナンバリング記事に関するコメントです。

(1)Oracle acquires GreenBytes

Oracleは先週、GreenBytesの買収が合意に達したと静かにアナウンスした。GreenByteはストレージの重複排除、レプリケーション、仮想化に特化した2007年創業の会社だ。[...]GreenBytesは、Cisco、DelL、HP、IBMといったベンダーとの活発なパートナーシップと、Citrix ReadyおよびVMware Certifiedに認定された、ZFSテクノロジ(これも2010年にOracleに2010年に買収された)の改良版をベースにした製品で知られる。[...]われわれはVDI分野に適したGreenBytesの技術をOracleがどのように扱うか注視していく。

(2)Release: VMware vCenter Log Insight 2.0

VMware社は本日、vCenter Log Insight version 2のリリースをアナウンスした。vCenter Log Insightはログ収集、管理、分析を行うVMware社製品だ。同様の機能を備え、この市場のリーダーと目されているSplunkに対抗するため、Log Insightは速いペースで更新し続けている。VMwareはLog Insightのバイナリを今年の第2四半期にリリースする予定だ。VMware vCenter Log Insight 2.0の価格はOSインスタンスあたり$200でログデータサイズ制限はなし、顧客には予測可能な価格モデルが提供されそれ以上のログデータ量によるペナルティはない。またCPUあたり$1,500での提供もされる。

バージョン2の特長として、パフォーマンス向上、スケールアウトと可用性向上、予兆分析、強力なダッシュボード、RESTful API、自己監視ツールの改善、Windows用収集エージェントが挙げられています。パフォーマンスに関しては「VMware社はSplunkの6倍高速だと主張している」とのことです。

(3)Release: VMware Workstation 11 & Fusion 7 Technology Preview 2014

今週、VMwareはデスクトップ仮想化プラットフォームであるWorkstation 11とFusion 7のテクノロジープレビュー2014をリリースした。

大きな変更点として仮想ハードウェアバージョン11をサポートしており、これはvSphereの現行版5.5でもまだ採用されていない最新のものです。これには16CPUの仮想マシン作成やUSB 3.0サポートの改善が含まれます。関連記事として、マイナビニュースの「VMware Fusion 7、テクノロジープレビュー版登場」「VMware Workstation 11テクノロジープレビュー版登場」もご参照。

(4)Video: vSGA and vDGA solutions in VMware Horizon

VDIソリューションは企業内のより広い支持者を集めるため、3Dグラフィックスを利用可能な仮想デスクトップの提供へと動いている。昨日、NVIDIAはNVIDIA GRIDテストドライブを開始した。Windows用で、北米では既に提供開始、アジアパシフィックとヨーロッパでもまもなく利用可能になる。VMawreはこれに関連して、HorizonスイートがVirtual Shared Graphics Acceleration(vSGA、仮想共有グラフィックアクセラレーション)とVirtual Dedicated Graphics Acceleration (vDGA、仮想占有グラフィックアクセラレーション)の二つの機能を提供することを示す二本のビデオを公開した。

公開されたのは「VMware Horizon View vSGA Demo」と「VMware Horizon 6 3D Performance with vDGA」の二本。いよいよ仮想グラフィックボードが、仮想メモリのように普通に使えるようになっていきそう。

(5)VMware vCHS will offer pay-as-you-go and NSX

先日、VMwareはいくつかの新しいサービスを追加しました。Disaster Recoveryでは、オンプレミスからvCHSへvSphere Replication技術で仮想マシンをレプリケーションすることができます。[...]vCHS上で稼動する仮想マシンをバックアップするvCHS-Data Protectionも追加されました。昨日のRedditでのチャットセッションで、VMwareからはNSXやPay as you goといった将来の機能についても語られました。

Pay as you go(従量制課金)は2014年広範に提供の予定。2013年に買収したNiciraの技術をベースにしたNSXについては、提供時期には触れていませんでした。余談ですが、記事の実に半分近くを割いて「高信頼性クラウド(reliable cloud)」であるvCloud Hybrid Serviceを、AzureやAmazonといった「ベストエフォートクラウド」と比較していたのも印象的です。

(6)Google Compute EngineがOSの選択肢にCoreOSを加える–併せて仮想化の主役はDockerへ | TechCrunch Japan

Googleは今日、同社のCompute EngineでCoreOSが可利用になる、と発表した。[...]このオペレーティングシステムの中核的部分は、要らないものをすべてそぎ落としたLinuxカーネルで、今人気沸騰中のコンテナ型仮想化技術Dockerを使ってクラスタを構築していく。Dockerは、OS環境全体を仮想化するVMwareなどに比べて軽量かつリソースの消費量も少ない。そしてCoreOSは、そんなコンテナ向けに最適化された軽量のオペレーティングシステムなのだ。

処理が増えてきたらコンテナを増設し、コンテナが増えてきたらCoreOS+Dockerを増設し、CoreOSにはクラスタリング機能と「CoreOSはGoogleのデフォルトのロードバランサやレプリカプールを元々サポートしている」のでこの方式でスケールアウトしていける、ということかな?

(7)LinuxCon JapanにLinus氏登場、Linuxカーネルの最新動向に関する解説も - クラウド Watch 

Parallels社のVirtuozzo/OpenVZをはじめ、複数の会社が独自のLinuxのコンテナ技術を持っていたが、現在ではほぼLinuxカーネルにマージされ、残る「kernel memory accounting」もバージョン3.16ごろにマージされるだろうという。[...]また、コンテナ技術でデバイスをコンテナにどう見せるかが問題になっていると解説した。特に、コンテナではポリシーをコンテナ外から与えるのがシンプルな方法であり、コンテナ内にポリシーを持たせて仮想化すると大変なことになるが、過去に戻ってやりなおすことはできないと語った。

言われてみれば、デバイスの仮想化というのは、個別の仮想ハードウェアを用意する「完全仮想化(ハードゥエア仮想化)」とのもっとも大きな違いかもしれなませんね。

(8)ホワイトペーパー:VMware vSphereとの比較で考える、OpenStack超入門 - ITmedia エンタープライズ

OpenStackをVMware vSphere / vCloud Directorとどのように比較するにしても、前提として知らなければならないことがある。それは OpenStackとVMware vSphere / vCloud Directorの間には、根本的な発想(アーキテクチャ)の違いがあるということだ。

8ページの簡潔なドキュメントで、このコンセプトの違いから来る両者の差異がまとめられています。これは(5)で言及されている「高信頼性クラウド」であるvCHSとAmazonなどの「ベストエフォートクラウド」の違いでもあり、知っておくことがクラウドのコスパを分けるスキルの差に関わる部分だと思います。

今週はこんなところで。

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