未来の櫻坂46が表現すべき「大人の不安定さ」ってテーマが今の小池美波にある

大人になってからの問題。櫻坂に残ってる一期生を見るといつもそんなことを思う。

ふーちゃんはめっちゃ変な話すでに卒業してるのに学校に顔を出し続けるOGぽい。すでに他の卒業生と同じ職場にいる(イメージですよ)のに何故か母校の部室に来る先輩。まあ、一応大人は大人だ。

先日の一期生同窓インスタ含め、ふーちゃんを通して表沙汰にはない欅のシスターフッド感を垣間見れるというとこある。サークルの飲み会にふらっときたOGから「いま他の先輩どうしてんの?」と話を聞く感じ。

一方、うえむーの場合は大人になるのを先送りして続けてる感じする。3期生と一緒に写真撮ってるのが妙にはまってるのを見るとそんな風に感じたり。誰もが大人びてゆく櫻坂の中で、唯一、子供であり続ける人。

大人になることの先送りや不適合。その意味でどんどん切実になってるようなのがみぃちゃんだ。

他の卒業した一期生や、いまも現役のふーちゃんうえむーとの違いとして、みぃちゃんにはすごく現代的な、もっとも見過ごせないよくある問題みたいなものがある。つまり、大人になってからの不安定さということだ。

なんとか身を粉にして社会でやっていこうとするし、周りの人と差を見せるような仕事をするように努力するけど、心の本音のところでは無理してるのを自覚してる。そして、いつの日にか壊れてしまう。

みぃちゃんが櫻坂になってからの4年は、ビジュの急速な変化やパフォの印象だけでなく、実はかなり無理していたというパニック障害の公表まで「大人の不安定さ」という普遍的な問題を示してる。

欅が不安定な思春期、不機嫌な子供というトーンで貫かれたから、たくさんのファンにそれがリアルなことだとして受け取られたと思う。櫻坂は過去の不安定さにどう折り合いをつけ、前に進み大人になるかをやってるのが今だ。

でも、当たり前だけど大人の不安定さってある。櫻坂は強い大人に人気が集中してる。ほのすやれなぁ、天ちゃんあたりはそうだ。卒業した菅井さまなんてまさしくって感じ。

だからこそ、大人の不安定さがパフォや楽曲でテーマに直接選ばれ、物語性を持ってbuddiesに届けられることはなかなかない。

特にやすすの歌詞。自分が管理できる子供、思春期の学生の範囲だと神様の目線からなら、不安定な子供の物語性を取り上げられる。ところが、社会に出た大人の不安定さという目線になると急にだめになっちゃう。3期曲も入りたては子供だったから「静寂の暴力」という名曲ができたが、「マモリビト」を経て大人になった今は迷走してる気がする。

みぃちゃんが抱える大人の不安定さは、すでにアイドルというジャンルで扱えるレベルのテーマじゃないかもしれない。でも、ちゃんと楽曲やパフォで物語化できれば、普遍性を持った、櫻坂にしかできなさそうなものになりえるのではないか。

とはいえこれまでの櫻坂で大人の不安定さがまったくテーマになってないわけじゃない。わかりやすいのはMVかも。

「Start Over」はそのままか。夏鈴ちゃんがオフィスで仕事中、急に暴走を始めるも周りは人形のような表情で見つめてる。でも実は主人公のストレス下での妄想だったという。これがいま一番の人気曲なのだし、欅坂のトラウマとの向き合いが完結したあと、大人の不安定に向き合った曲は需要あると思う。

案外、「流れ弾」もいま見直すと完璧な大人たるほのすの暗黒部分が出てる気もする。裸足でラグジュアリーな場所を暴れるように踊る姿もまた、あんまり隙のない大人なほのすだからこその大人の不安定さって気がする。そういえばみぃちゃんがバックスで流れ弾やったときもはまってたな・・

断片的に大人の不安定が櫻坂でもパフォーマンスされているわけで、真正面からこのテーマに対応したときそれはどんなものになるのかなとは思う。そしてそれは、いずれ来るだろうみぃちゃんたち一期生の卒業にふさわしいものになるだろうなと。