日向坂4期のギリギリ感は小西夏菜実と渡辺莉奈にこそある
いま日向坂4期で気になるのは、こにしんとりなし。このふたりは不思議なくらい体温が低い感じがして、グループが見せたい明るさと真逆な雰囲気があって、異様なとこあるから。
ゆえに「なにか異様な人を見てる感じ」という、芸能人を見る理由とか、アイドルを見る理由のひとつが特化してる感ある。
インテリ企画とかで、どんどん躁病っぽくふるまうこにしんの不安定な良さは、かわいいとか美人とかいうよりと、何かが地上100mの高さのビルの間にかけられた細いロープの上をバランスを取って歩いているようなぎりぎりの雰囲気があるというか。「いつ何か起きてもおかしくない」みたいなはらはら感。
これは「まるでニトログリセリンとかダイナマイトの入った、いつ大爆発をおこすかわかんないトラックの運転を見てる感じ」なかとしを見る感じにも近いかも。かとし軍団の初期とはやっぱり似た資質の人同士が集まるものなのだ。
一方りなしはすごく無感情でシニカル、かつ泰然自若とした最年少というのが意外に過去の名アイドルの条件に重なる人というか。別に明るく可愛い人ばかりじゃなくて、ダウナーな気質をいかに制御できるようになるかで変わる人というか。
こんな感じなので、4期はハッピーオーラ(謎)という印象とは真逆な、不安定かつどこがが世間ずれした子供の集まりな感じがあって不思議だーと思って見てる。不遇の立場で頑張る子を推すというベクトルの逆を行く子たちで、なんだかほっといても強くやってくれる感が、そのドライさとともに漂ってるというか。
サーカスで明るいピエロが、単に場を盛り上げるだけじゃなくて危険な見せ物の上でパフォーマンスするみたいな二面性、そんな危なっかしい感じがこにしんやりなし、そして場合によってはしょげこにある。観てる方はどこかで身体を冷やしながら、はらはらしてるのだった。