名探偵左京Season3*第4話「毒婦と青年」

■見どころ
平成に発生した実際の事件(木嶋佳苗事件)をモチーフにしたエピソード。

ゲスト:眞栄田郷敦・田畑智子・鈴木正幸

■アヴァン
「嘘を見破られたくなければ、なるべく正直者になりなさい」亡き祖母の口癖でした。嘘が上手な人間は、肝心なところだけ嘘をつき、その他はすべて本当のことを話すそうです。つまり、正直者ほど嘘が上手いということで…。

「古畑任三郎 さよなら、DJ」より引用

■あらすじ
自由が丘に住む独居老人で資産家の村田(鈴木正幸)が心不全で死亡した。左京が村田の足首に注射の跡を発見したため、遺体は司法解剖に回されることに。その結果、大量のカリウムを注入されたことが判明。

世田谷警部(橋本じゅん)は事件化し、捜査を始めたところ、村田の保険金を受け取る女性を突き止める。彼女の名は三田幸子(田畑智子)。村田以外にも、彼女がハウスヘルパーを担当した老人が次々と亡くなっており、保険金を受け取っていることが判明した。

連続保険金殺人の可能性が濃厚なため、警察は早急に別件逮捕に踏み切る。罪状は詐欺罪。過去に詐欺で金をだまし取っていたことをネタに逮捕した格好だ。

取り調べで、幸子は完全無罪を主張。そんななか、拘置所に面会に訪れたのが、五十嵐隆寛(眞栄田郷敦)だった。彼は無罪を主張する幸子を支援するため、面会に訪れたという。

しかし、左京は五十嵐のメモを見て、支援者ではない可能性に気づく。メモの文字は、速記法で書かれており、聞屋関連の人間であると見破られた五十嵐は、悪びれる様子もなく、それを認め、毒婦である最後のルポ本を出版する目論見があるという。

その後、五十嵐は支援者を装い、何度も拘置所を訪れ、幸子と対話を続けているうちに、幸子の得も言われぬ魅力に取り憑かれてしまい、徐々に彼女に魅了されていく。そして、心を持っていかれてしまい、最終的には真の支援者となり、冤罪事件として原稿を書き始め、警察を糾弾し始める…。

いまだに冤罪を主張する幸子と、彼女に心を乗っ取られてしまった五十嵐…。
左京と警察は、殺人事件を解決することができるのか?

■ゲスト
五十嵐隆寛…眞栄田郷敦(★)
 ルポ小説家を目指す青年
三田幸子…田畑智子(★)
 
女詐欺師
村田…鈴木正幸
 
老人。被害者

■妄想放送日
2024年10月26日(土)23時〜
※通算第51話

■事件の真相と顛末
▼五十嵐が入手していた幸子の手記に、いわゆる秘密の暴露を見つけた左京。
→しかし、幸子も五十嵐も思い間違いなので、証拠にはならないと一蹴する。
→左京は、五十嵐に「三田幸子は5人もの人間を殺害している可能性があるのです。そのような人間を愛してはいけないとは決して言いません。しかし、罪は償わさなければならないのではないでしょうか?」と強く訴える。

▼左京は、改めて幸子の自宅を捜索。
→これまで殺人を犯した日に着ていた洋服の写真を撮影していたことが発覚。幸子は記念として、その洋服を保管する癖があった。
→その洋服の袖に、汚れを発見した左京は、五十嵐を呼び出し、共に科警研へ赴く。

▼汚れを分析した結果、村田の皮膚組織が混入したカリウムが検出される。
→左京は、五十嵐に「三田幸子は、カリウムを注射器を使い、村田さんに混入しました。村田さんの体内からは睡眠薬は検出されませんでした。つまり、村田さんは暴れた可能性があると考えました。となると、くるぶしに注射するのは難しかったはずです。揉み合った可能性がある。その際、洋服に付着したのでしょう。こういうものを科学的な証拠と言うんです。五十嵐さん、目を覚ましなさい!」と檄を飛ばした。

▼左京が発見した証拠のおかげで、幸子は無事立件され、裁判が始まった。しかし、いまだに幸子も五十嵐も無罪を主張している…。

■副題が「〇〇と〇〇」のエピソード
Season2第2話「愚父と愚息」
Season2第15話「画家と守銭奴」

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