見出し画像

通販ビジネスは簡単には儲からない

通販ビジネスを新規事業としてチャレンジする際に、経営者がどこまで本気かによって事業の成否は決まってきます。専任の担当者を用意できるか、できないかが最初のポイントで、専任の担当者を置かなかった場合には、成功の確率は非常に低くなります。

新たに通信ビジネスを始めるとなった場合に、経営者が事業の責任者であることを明確にしなければいけません。なぜなら、担当者に丸投げして、1回や2回の失敗で事業が継続できなくなってしまう例を幾つも見てきたからです。企業にとって新しいチャレンジですから当然のことながら、初めから全てがうまく行くなどということはありません。それなのに、実際に初めて出した広告の反応が低かっただけで事業からの撤退を検討してしまう場合もあるのです。

新たに通販ビジネスに参入した会社では、通販担当者が通販ビジネスを理解していない経営陣に翻弄されるということが起こりがちです。忍耐力のいるビジネスですので、経営陣も含め、通販ビジネスへの深い理解が必要です。

ある化粧品卸売り会社が通販ビジネスにチャレンジした時は、経営者自らが率先して新規事業のリーダーシップを取りました。経営者自らが誰よりも学び、迅速な決断を重ねることで短期間に事業を軌道に乗せることができました。

一方で、ある健康食品製造業の会社は新規事業の責任者に丸投げし、経営者はあまり通販ビジネスに関与しませんでした。通販ビジネスへの理解も乏しく、適切な決断ができなかったために最終的には事業から撤退することになりました。

通販ビジネスで成功するための最初の関門が通販ビジネスそのものへの理解です。過去に失敗し、撤退していった企業を見ていて共通するのがチャレンジ前からの経営者の勉強不足、理解不足です。

通販は簡単に儲かるビジネスではありません。店舗を主体にして、お客様をリスト化していく方法は、広告費はあまりかかりませんが、売上が上がっていくのには時間がかかりますし、広告を活用して全国を対象に販売していく場合には、参入当初は赤字が続く可能性が高いという点は留意しておかなくてはいけません。

通販ビジネスに不慣れな方にとっては不思議に感じるかもしれませんが、通販広告は1回で採算が合う(広告費を回収できる売上が立つ)ことは非常に稀です。10万円の広告を出稿して、10万円以上の利益がその広告で得られることはまずありません。広告で獲得した顧客にリピートしてもらって、ようやく広告費の回収ができるのです。

通販ビジネスを始めたばかりの時期は広告も外れますし、リピート客の育成も十分にできませんので、当初の赤字はある程度、覚悟して始める必要があります。特に立ち上げ当初はリスクを十分に考え、慎重に取り組んでいってください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?