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緞通のしみ抜き・お手入れ

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日本三大緞通のしみ抜き・お手入れ承っております。http://dantsu-shiminuki.com/
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赤穂緞通、鍋島緞通のお手入れ

かつて赤穂市の産業として栄えた赤穂緞通。そのお手入れとなると百年余り前の緞通を手入れすることがざらにあります。 当時は糸の染色にドイツの化学染料を使用されたので色止めをしたくても色止めをする技が有りませんでした。水で手入しなくてはならず、水で手入れすると染料が滲み出し移染してしまいます。百年分の灰汁が浮き出し、型崩れもあり糊抜けなどが絡み手入れすることが不可能でした。 「つづれや」では段通に含まれた水の動きを熟知して、移染、糊ぬけ、灰汁の浮き出し、型崩れを防ぐ技を開発し不

「しみぬき工房 つづれや」 のお仕事まとめ

当社が洗い張り業を始めたのは創業である昭和9年(1934年)からですが、歴史を紐解くと国内では江戸時代には洗い張り(水洗い)が行われていたそうです。 さて、近年、当社にお持ち込みいただく着物の着用状態から判断すると、初めての着用、もしくは1~2回の着用が一般的となってきているのだと推測しております。そのようなケースだと衿袖口洗いなどで対応しており、着物はすべて丸洗いしないといけないってことでは無いと断言いたします。無駄な手入れになって費用もかさみます。当社は着物の立場に立っ