オンライン飲み会

今日、会社の部署の人たちとオンライン飲み会をした。

俺はオンライン飲み会があまり好きではない。各自わざわざ家で飲み物を用意し、パソコンの画面に向かって缶を持った手を差し出し、自分を含めた画面に映る全員がカンパ〜イとやっている光景を見た時に、これは何をしているんだろうという気持ちになる。また、参加している全員が一つの画面に映るので、ある程度司会的な役割をこなす人がいないと話が回らず結構白けるタイミングが多い。俺はそういうオンライン飲み会の独特な空気に耐えられず、途中でわざとWi-Fiの調子が悪い感じを装い一点を見つめて静止してみたりする。しかし長時間続けるのも無理があるので、急にWi-Fiが回復した雰囲気を表情だけで演出し、またなんとなく笑顔を作りながら皆の話に戻っていく。そういうのを2時間ほど繰り返して眠たいと言って退出する。これが俺のオンライン飲み会をやり過ごす苦肉の策であった。

そもそもオンライン飲み会は、コロナが流行り始め行動規制が厳しかった頃日本各地で強烈に流行っていた印象があったが、ここ1年くらいは規制が緩和されオンライン飲み会という単語自体を聞かなくなっていた。たまにオンライン飲み会の話が出ると、あれはつまらなかったみたいなことを言う人もいるので、意外とみんな嫌々参加していたのかもしれないと思いホッとしていた。しかし1ヶ月ほど前に部長含め何人かの社員から意気揚々とオンライン飲み会をやるぞと聞かされた時、シンプルにめんどくさいなと思ったのと同時に、あんなにつまらないオンライン飲み会という文化が一部のコアな人たちの間で支持を受けていることを知りカルチャーショックを受けた。ただ俺も社会人なのでオンライン飲み会久しぶりで良いですね!!と笑顔を作った。

そして今日、オンライン飲み会が実際に開催されたのだが、普段あまり話さなさい社員といろんな話ができて、なぜか自分でもびっくりするほどオンライン飲み会が楽しいという感覚になった。自分の感性が大人になったのか、単に今日俺の調子が良かっただけなのかは分からないが、とりあえずは参加して良かったと思った。しかしどうしても画面に向かってカンパ〜イの場面だけはやはり何をしているんだというという気持ちになった。

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