【ブラタモリ】松島編を見てのメモ

ブラタモリがけっこう好きで見ているので、番組の都度メモ書きを残していこうと思っている。地質や地理条件が果たした歴史への影響を見ていると、なんだかんだ現代社会の諸々も、自然環境や地理によってたくさんの文脈が、わたしたちの中に流れているのを感じることができるから好きである。

さて、松島である。日本三景のひとつだ。

意外にも、観光地として人気になるのは、明治以降の近代化を経てのことらしい。

250ほどの島が連なっている、湾のことを松島と呼んでいる。
松島は、名前のとおり、松が生えている島がけっこう多い。これは、島が凝灰岩でできていることと関連があるようだ。

凝灰岩は、脆く風化しやすい性質かつ土壌が痩せているため、あまり植物などが育ちにくい。そして、松はあまり土壌が豊かではなくとも生育できる逆境に強い性質を持っているため、このような風景になっているとのこと。
序盤から、へぇ〜となる。

先ほど、松島が観光地として有名になるのは明治以降と書いたが、それ以前は、信仰の場、つまり霊場としての役割が大きかったため、昔から松島に供養に来ていた人が多かったらしい。

雄島と呼ばれる、今では観光客に素通りされがちな小さい島があるようだが、そこには、崖や岩に掘られた仏像が多量に残っている。けっこう壮観で、生で見たら怖いだろうなと思う風景である。
人骨などが奉納されて、今でも骨が見つかることも多いようだ。この雄島から見渡す松島の海に、当時の人たちは極楽浄土を見ていたのではないかという解釈がなされている。

こういった信仰心も、自然環境によって影響を受けたりしてるし、松島周辺には、たくさんの貝塚も見つかっており、縄文の頃の研究場所にもなっている。貝塚からは、フグの骨なども見つかって、魚介類を当時から豊富に得られたのではないかとのことである。

文化的なものや、現代にも受け継がれる、わたしたちの生活形式や思考形式も、自然から影響を受けているという、忘れがちな前提を思い出させてくれる、いい番組だなぁと改めて思った。

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