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シュタイナー教育と心理学①

ルドルフ・シュタイナー著 新田義之訳 『教育の基礎となる一般人間学』を読んでいます。

今日から第2日目の講義内容を読んでいきたいと思います。

第1日の講義は↓

第一段落要約

未来においての授業は、人智学的な世界認識より得られた本当の心理学に立脚したものとならなければいけない。
今日に至るまで本当に役に立つ心理学が生み出されていないのは、現在「意識心」(Bewußtseinsseele)の時代において精神(霊性)の深まりが進んでいないからである。
アトランティス後第四期の知識から心理学の領域で作り上げた諸々の概念(Begriff)は、今日では多かれ少なかれ内容が無くなっている。
現在もこれを引き継ぐ心理学者たちは、ただ概念をもてあそんでいるだけである。たとえば誰が「表象(Vorstellung)とは何か、意志とは何か」ということについて正確で明瞭な概念を作り出しているだろうか? 定義を述べたものは無数にあるものの、それは正しい表象ではない。つまり、個人個人の人間存在を心的(seelisch)に全宇宙と結び合わせるという作業をないがしろにしてきたのである。
個々の人間と全宇宙との関係を考慮することができる時代が到来して初めて、人間というものの本性についての理念(Idee)が私たちに生じる。



現在(第一日目の講義を参考にするなら「アトランティス後第五発展期」)の心理学は本当に役に立つものではないという。
実際どう役に立たないのか、新しい心理学はどう役に立つのか、とは述べられていない。
心理学には明るくないが、正確な定義などは心理学において存在するのだろうか? 
また、ここでいう新しい心理学での正しい表象の定義、正しい意志の定義はこれから述べられていくことになるのだが、それは「定義がおかしい、できていな」というより「指す概念が違う」というだけのものに思える。

詳細はまた次回の読解で……。

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