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ずるい考え方(後編)

こちらの記事は前回の続きです。
お先に前編(下記)をご覧いただけると理解しやすいです。

■最小の力で最大の効果を出す
十二支のはじめがネズミになった理由。
「昔むかし、お釈迦様のところに動物たちが新年の挨拶にいくことになりました。
お釈迦さまは、到着した順番に十二支の動物を割り当てることを決め、その召集に動物たちが応じました。動物たちは、元旦に間に合うように準備を始めます。
なかでも一番早くから動き出したのは牛でした。足の遅い牛は、遅刻しないように年が明けるかなり前から出発します。そのかいあって一番のりは牛………のはずでした。
ところが、最初に着いたのは、牛の背に乗って移動していたネズミだったというのが、この話のオチです。
ネズミは牛がゴールする手前で、背から飛び降りて一番のりしました。」

まさにこれが「最小の力で最大の効果を出す」典型例。

■最小の力で最大の効果を出す3つの方法。
・他者の力を借りる
前述したネズミのように他者の力を借りる発想をもつ。
・作業を組み合わせる
ある作業をするときに、別の作業を組み合わせることで、大幅に手間が省ける可能性を探る。
工場や倉庫などで重い荷物を運搬する時に使われるフォークリフト。人が持ち上げられないような荷物の重さを量るときには、フォークリフトで持ち上げて移動させ、はかりに載せてから軽量する。
しかし、ある会社がフォークリフトのアーム部分に取り付ける「はかり」を開発し、はかりまで荷物を移動させる必要がなくなった。(生産性の向上+人件費削減)
・「楽する権利」を手に入れる。
てこの原理で発想する。少ない力で重い物体を動かせるような効果的なポイントを見極めることで「楽する権利」を手に入れることが出来る

■弱者が生き抜くための3つの方法
強者と競い合っても勝てない。弱肉強食の本質を理解し、強者の力を利用しながら共存する道を探す。
①コバンザメ型
例)自動車とカー用品
カー用品や消臭剤など、カー用品市場が成立するのは、自動車が売れるからこそ。自動車業界とカー用品業界では、市場規模はまったく違うが、大きな業界(強者)の力を借りて市場をつくり出しているという意味で、コバンザメ型が成り立っている。

②寄生虫型
他の生物の体内に入り込んで、一方的に栄養を得る寄生虫型。
たとえば、ある本が話題となり、爆発的な記録をしたとする。いわゆるベストセラー。さまざまな出版社や個人がその勢いにのろうと、そのベストセラーの解説や類似したコンテンツ(本、ブログ、動画など)、批判コンテンツを出す。
「本家」の印象が強ければ強いほど、こうした「便乗(寄生虫型)」がある程度売れるという流れが生まれる。

③ヤドカリ、イソギンチャク型
ある種のヤドカリは、殻にイソギンチャクをつけたまま生活をしている。
なぜなら、他の生物がイソギンチャクの毒を警戒して、ヤドカリを襲われないから。
イソギンチャクにとってもヤドカリの殻にくっついていれば、広範囲に移動できるため、この状態は両者にとって都合が良い。
いわば「持ちつ持たれつ」という関係性が成り立つ、こちらの場合は「強者と弱者」という関係ではなく「対等」である。

前述した3つの方法で共通して言えるのは、いくら強者と言っても目の届かないところが存在するので、その盲点を探すことの重要性を説いている。
「これがあったら」「もっとこうした方が」という不満がないか考えてみることで、その市場に潜り込むヒントが見つかるかもしれない。

■先読みの達人になるには
アクションを起こしたときに、その結果だけではなく、結果がもたらす「効果」にまで思考を伸ばすこと。

いかがでしたでしょうか?
少しだけ考え方の姿勢を変えることで、物事の捉え方ががらりと変わることが良くわかります。
この機会にでも、一度自身にあてはめて考えてみると何か見えてくるかもしれませんね。


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