マンガの良いところ

自分用にメモ

ふと頭に浮かんだ考えをまとめておくために残します。

もし漫画編集になれたらだれと一緒にお仕事をしていきたいかと考えたときに、以前お仕事をご一緒した児童読み物の作家さんが頭に浮かんだ。
初めて会った時に渡された名刺には可愛らしい自画像が描かれていた。
それを指摘すると自分で描いたんですと少し照れながら教えてくれたが、私は文才だけでなく絵まで上手いのかと衝撃で頭が一杯だった。
詳しく聞くと美大卒だったそうで、その時にブルーピリオドの山口つばさ先生のことを思い出した。
確か山口先生も美大生だったときの資料や作品がブルーピリオド展で展示されていたはずだ。
美大生=絵が上手いという短絡的な繋がりを持っていた私は、いつかこの人を誘って漫画を作れば、小説のような内容の作品が作れるのではないかと思ったのだろう。

ここでふと気づいたことがあった。この人の作品は子どもたちの悩みやモヤモヤに優しく寄り添えるもので、もちろん多くの子供たちに共感されるだろう。ただこの内容、子供たちだけが楽しめるものだろうか。
実際大人の私は読んだときに、すっごいわかる~~~~と口元を抑えてしまったのだ。子供のうちはその苦しみに立ち向かえるが、大人にまでコマを進めてしまえばもう思い出として手の付けられないものになってしまう。
だからこそずっと消化されずに心に残っている。

学生時代の想いは子どもたちだけのものではなく、大人にだって共感する。
しかし児童読み物として出版されれば読者は子どもたちに限られてしまい、大人が手に取る機会はほとんどない。
その点マンガは子どもたちだけのものじゃない。そして電子書籍が当たり前の時代はより広い読者層を獲得する可能性を秘めている。

確かに少女漫画と女性マンガ、少年漫画と青年漫画のように読者層に合わせた区分されているが、その線が曖昧なことがマンガの良いところだと気付いた。
改めてマンガというものが好きだなと再確認した。

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