アイスと酒

たった今気づいたことがある。
アイスと酒はよく似ている。

さっきまでわたしはアイスを食べていた。
少し周りを溶かしてから大きなスプーンで山盛りすくって一口ほおばるのがわたし流のアイスの食べ方だ。
アイスだけに限らずに、口いっぱいに食べ物を入れることが好きだ。
その方が食べ物の味を十分に味わえる気がするから。

その食べ方をアイスで実践するとどうなるか。
カロリー糖分甘味それらが喉に圧をかけてくる。
若干の罪悪感と許容範囲ギリギリの甘さが喉をグッと押さえつけ、その嬉しい息苦しさは奥へと流れ落ちてゆく。

一連の動作をじっくりゆっくり味わっていると、ふとわたしの中で似る感覚があったなと思いだした。
はてそれは一体何だったか。

喉をかける圧迫感や少しの罪悪感。
そうだ、酒だ。
酒を飲むときも、同じ感覚になるのだ。
サワーなどではなく、ワインや焼酎など度数の高い酒を口に含んだ瞬間から感じる異物感を舌に乗せ、酒の強すぎる味わいを喉へと運べば、喉を圧し潰さんとするのどごし。
正直に言えばわたしは酒を飲むこと自体得意ではない。
水や麦茶のようにサラサラとなんの抵抗もなく、口、喉、臓器へと滑り込むものの方が慣れているし好ましく思っている。
それは20代後半になった今でも変わらない。

しかしアイスと酒、どちらからも受ける圧を嫌うことはない。
それらは私自身が意識的に行い、圧迫感を享受することで、普段とは逸脱する特別な行為なのだと感じることが出来るからかもしれない。

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