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頭蓋オステオパシー146回目

単独で先生のクリニックへ。

このところやや睡眠不足気味だったので施術中はいつものように爆睡かと思いきや、想像していたほどには眠れなかった。

代わりに足がめちゃくちゃだるかった。そういえばこの感覚は、以前には毎度毎度のこととして生じていたが、ここしばらくはなかったことだった。施術中、足裏がムズムズして、じっとしていられなくなる。でも施術中だから動けない。それでも辛抱たまらん感じになり、結果として足先だけモゾモゾ動かしてどうにかその場をしのぐ格好になる。最近はそれがなかったから爆睡できていたとも言えるのかもしれない。しかし今回は足のムズムズを我慢するのが大変だった。途中少しだけ眠ったような気もするが、いつもとは明らかに違った。

施術は70分ほど。このところ60分程度で終わっていたので少しだけ長め。以前に比べたら全然短い。一時は2時間超に及ぶこともあった。先生の手技の技術がさらに精度を高めたこともあるだろうし、自分の身体コンディションも以前に比べれば好転してきているのだろう。

施術後の先生のコメントは「間違いなく言えることは、アルコール摂取はあなたの身体によくない影響を与えている」だった。

ぐわーん。

アルコールか。そういうことだったのか。

たしかに施術の前日、夕食時に近所のおいしいクラフトビールの店でクラフトビールを飲んだ。久しぶりだったこともあってか勢いづいてしまい、日本酒も飲んだ。いつもメニューにない珍しい銘柄で、石川県の酒だという。これは復興支援的な位置づけで仕入れたものなのかと思い、ご主人に訊いたら「いや、それは偶然」とおっしゃっていたが、なにしろここで石川の酒を消費することが、いくばくかでもサポートになるなら、という思いもはたらき、いや、なんだかちょっと言い訳がましいような気もするが、なにしろその石川の酒をおいしくいただいた。たったの2杯といえばたったの2杯だ。かつての自分の酒量から見たらかわいらしい飲み方である。しかしコロナの影響もあってか、よる年波の作用を受けた自然の流れゆえか、だんだん飲まなくなってきていた。飲むと食べてしまうからということもあって自分でセーブしていた面もなくもない。なにしろそういうことだから、たった2杯が身体に及ぼす影響が、以前に比べたら大きくなっているのだろうか。

施術の前日の2杯からさらにさかのぼると、施術の4日前に飲み放題の宴会があった。そんなに飲みたいわけではなかったが10数人が集まっての飲食となると、会計の煩雑さを避けて、また一部参加者が大酒飲みだったりする場合は特に、飲み放題設定にするケースが多い。普通に飲んで食べて割り勘にするにせよ、飲み放題にするにせよ、たくさん飲む人はまあ下世話な話ではあるが「得をする」。食の細い人はワリを食う。そして、もともとアルコールを受けつけない体質の方々もそういう場面では普通にお付き合いくださっている。だから「そんなにたくさん飲まないから飲み放題は嫌です」とも言いづらい。まあ飲んでも飲まなくても一律料金だと思うと気楽といえば気楽だし。とにかく飲み放題設定の宴会があり、ビール2杯とワインちょっとを摂取した。これもかつての自分からは想像しにくいほどの控えめな飲みっぷりである。しかし現在の自分の身体にはそれでも影響があるらしい。

こんなに長々アルコール摂取経歴を振り返らなくてもよかったが、ふと振り返ってみたら自分は以前よりもアルコールを摂取しなくなってきていたのだなあとちょっと感慨に耽ってしまった。

とにかく身体にアルコールを入れると身体がよくない反応をする。先生からそのような指摘を受けた。「いつも何を飲むのか?」と先生から尋ねられ「ビール、日本酒、ワインあたりです」と答えると「ビールがよくないかもしれないから、1杯目のビールをやめてみてはどうか。最初の1杯を日本酒から始めたほうがいいかもしれない」とのアドバイス。ビールは飲み口がライトなこともあり、1杯目はたいがいビールだ。日本酒が飲みたい気分のときでさえ、なんとなく1杯目はビールになる。かつて赤瀬川原平が『優柔不断術』だったか何かの著作で、日本人はなぜか「とりあえずビール、2本くらい」とオーダーするのが鉄板である、そこに日本人の優柔不断性がシンボリックに表出している、という趣旨のことを書いていたような気がする。記憶違いかもしれない。そんなわけで、ということかどうか知らないが、1杯目はビールであることがほとんどだが、そのビールが日本酒やワインよりも身体に悪い作用をすることがあるとは考えたことがなかった。先生も「かもしれない」とおっしゃっていたから確信があってのアドバイスではなかったかもしれないが、可能性を探る中で自分の日常の過ごし方からヒントというかフックというか、糸口を見いだされた、ということなのだろう。なんでもやってみるに越したことはない。やらないとわからない。だから当面ビールを控えてみようと思う。飲むなら自分の場合は日本酒かワインだろう。と思ってから5日が過ぎたが、その間飲酒の機会は一度もなかった。意識的に断酒をしているつもりはないが、当面ビールを控えよう、と思ったことが、結果的に断酒効果を生んでいるとも言えるのかもしれない。自分にとって飲酒の関所の門番としてビールがいる。あるいは通行手形となるものがビールしかない。関所を通過するにはビールを摂取することに決まっている。しかし自分は今、ビールをやめておこうと思っている。すると飲酒への関所を通過できない。したがってビールを控える、イコール、断酒、という図式が偶然の産物として自然発生的に成り立った。いや単なる妄想ではあるが。

今回はほかに先生から何を言われたのだったか。

日数が少々過ぎたのと、アルコールの話題から受けたインパクトが思いのほか大きかったのとで、その他のトピックを忘れてしまった。




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