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ネイチャーフィールドnote

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2021年4月の記事一覧

中川雄三「カワセミの四季」春その4

▲大きなモツゴを捕らえた。雌に与えるために魚の頭を先にくわえなおしている(4月中旬) カメラ(キヤノンニューF1)レンズ(400mmF4.5)絞り(f5.6)シャッター速度(1/125秒)フィルム(KR)

里山大百科「春」雑木林の芽吹き

春のきざしをいくつか見つける日々を過ごしても、雑木林がいっせいに萌え始めるのはもう少し先になる。 しかし、ひとたび芽吹きが始まるとその勢いは止まることを知らないように、あっというまに林をウグイス色に染めていく。 その若々しい芽吹きは、つい摘んで口に入れてみたくなる。 ▲雑木林の芽吹き(埼玉県所沢市/新開孝・撮影) 春まだ浅い雑木林は、けぶるように淡い色に包まれている。目を凝らしてみると、芽吹きにもさまざまな色がある。

中川雄三「カワセミの四季」春その3

▲池の太公望たちに仲間入り(4月初旬) カメラ(ペンタックスME)レンズ(500mmF4.5)絞り(f4.5)シャッター速度(1/60秒)フィルム(KR)

里山大百科「春」花の食卓

林の木々が花開き、野原の草花が賑わい始めると、そこには春を謳歌するように、昆虫たちがやって来る。 蜜を求めて駆け足で花を巡るもの。 花の食卓にいつまでも居座って、花粉のごちそうに舌鼓を打つもの。 あるいは、我が子の糧のために花に産卵していくもの。 花と昆虫のあいだには、複雑な駆け引きがあり、お互いが利することもあれば、そうでない場合もある。 ▲アゲハ(埼玉県所沢市/新開孝・撮影) 畑の脇の植え込みのツツジにアゲハがやってきた。この春、越冬蛹から羽化したばかりの真新

里山大百科「春」谷津田の春

里山の春は、冬の景色の中にいつのまにか顔をのぞかせている。 ゆっくり、ゆっくり畦道をたどればそこかしこに、 もう、小さな春がひしめいている。 遠くからは見えなかった春のきざし、ほんの小さな出来事。 そっとかがんでみれば、普段の視線では見えなかった生命の営みが、目に飛び込んでくる。 にぎやかなモズの鳴き声には、冬の厳しさとは違った響きが聞き取れる。 ▲タネツケバナ(東京都町田市/新開孝・撮影) 谷津田の畦道に、タネツケバナが白い花を咲かせた。タネツケバナはアブラナ

中川雄三「カワセミの四季」春その2

▲止まり場のないところでは、ときにホバリングで餌を受け渡す(4月初旬) カメラ(キヤノンF1)レンズ(800mmF5.6)絞り(f5.6)シャッター速度(1/30秒)フィルム(KR) ▲複数の雄が求愛することもあるが、雌はお気に入りの相手からだけ求愛給餌を受ける(4月初旬) カメラ(キヤノンニューF1)レンズ(800mmF5.6)絞り(f5.6)シャッター速度(1/125秒)フィルム(RDP)

里山大百科「春」カタクリ

カタクリは春の先ぶれを告げ、雑木林を彩る。 その花の寿命はわずか10日ほど。 林の木々の芽吹きが始まらない冬のような景色のなかで、陽光をたっぷり浴びて花開く。 スプリング・エフェメラル(春のはかなきもの)と呼ばれるカタクリだが、花を咲かせるまでには、発芽してから8年という歳月が必要とされる。 ▲ギフチョウとカタクリ(新潟県関川村/新開孝・撮影) チョウのスプリング・エフェメラル、ギフチョウがカタクリを訪れた。他家受粉の虫媒花であるカタクリにとって、昆虫の訪花は欠かせ