ウィシュマさん死亡事件(2021年3月)~6/20は世界難民の日~
🔵ウィシュマさん死亡事件(2021年3月)~6/20は世界難民の日~
Wishma Sandamali, a 33-year-old Sri Lankan woman, died in a Japanese detention center in March 2021. Her death sparked debate on the treatment of the asylum seekers currently in detention in Japan. Japan has taken in few refugees. In 2022, 3,722 applied for Refugee status but only 202 were accepted.
今から2年前の2021年3月、 名古屋入管(出入国在留管理局)で
スリランカ人のウィシュマ・サンダマリさん(33歳)が亡くなりました。
この事件は、日本の入管施設に収容されている亡命希望者(難民申請者)への待遇について、議論を巻き起こしました。
ちなみに昨年、日本で3722人が難民申請をしましたが、受け入れられたのは202人だけです。
📺参考YouTube動画
https://youtu.be/bhE3l7n9mmY
★★★
6月20日は、国連の定めた世界難民の日。
私のスクールの高校生クラスでは、先週から、難民問題を扱った過去のニュースを読んでいます。
ただ、このウィシュマさんのニュースについては、関心を持って調べていたものの、2年前に教材として執筆しませんでした。
ウィシュマさんは私と同じ英語の教師でした。
こんな若くて前途有望な人が、パートナーのDVに苦しんでも保護を与えられず、病気で飢餓状態だったのに「不法侵入者だから」という理由で、日本の入管施設の職員たちに治療を与えられずに亡くなった(そして彼女を見殺しにした職員たちは無罪)、というニュースに、今でも憤りを感じています。
今読んでいる、西加奈子さんのエッセイ『くもをさがす』でも、
ウィシュマさんのニュースについて、書かれていました。
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西加奈子さんは、私の大好きな小説『サラバ!』を執筆した作家です。
カナダのバンクーバーに住んでいた時にコロナ禍が始まり、
そんな中、乳がんであることが発覚して、加奈子さんの闘病生活が始まります。
乳がんの治療は、本当に大変だと思います。本を読みながら、何度もつらくなって、読み進められなくなりました。
そんなつらい思いをして闘っている西加奈子さんが、
ウィシュマさんのニュースを聞いて、彼女の痛みを思い、
「ウィシュマを殺したのは制度」
「私達の徹底的に敬意に欠けた態度だ」
と、痛烈に日本の制度を批判していました。
世界難民の日が近づいていた今日この時に、西加奈子さんの本で、ウィシュマさんのエピソードに出会ったことは、
神様が私に「2年遅れてしまったけれど、ウィシュマさんのニュースを教材として執筆しなさい。」と言っているのだと、感じています。
6/24発行の高校生ニュースでは、改めて、ウィシュマさんがなぜ亡くならなければならなかったのかを、特集したいと思います。
これは、今を生きる高校生たちにこの事件を知って欲しいからでもあり、大事なニュースを2年間、書かずにいた私自身が、悲しい出来事から目をそらさずに、前に進むためでもあります。
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