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Photo by
waratsutsumi
母の肩にムカデがいた話
昨日の話。
実家に帰って、手元のスマホを見ながら母と話をしていた。仕事の話とか同棲中の彼氏の話とか、他愛もないことをツラツラと。
「ほんと、やってらんないね。」
相槌を打ちながら顔を上げると母の右肩に何かがいた。母が着ていたのが紺色のTシャツだったため分かりにくかったが、細長いものがうにうにと動いている。ムカデだった。
「虫!!!!!肩に虫!!!!!!」
そこからはもう一家揃って大パニックである。
弟は"虫"という単語を聞いた瞬間に光の速さでリビングから逃げ出し、母も私の鬼のような形相に只事ではないと察したのか「なに!?!?やだ!!!!」とパニック。Tシャツの袖口を掴んでムカデを振り落とそうと試みるも全く効果なし。肩にムカデをくっつけたまま私の方に近づいてきたので、「服脱いで!!!」と捨て台詞を残し私も脱兎のごとく逃げ出した。
母を見捨て弟の部屋に逃げ込もうとしたがドアノブが回らない。コイツ、私たちが部屋に入ってこないようにドアノブ押さえつけてやがる…!!!
パワープレイでドアをこじ開け避難。ドアの外から「見捨てるのか!」と騒ぐ母の声が聞こえた。すまん。
血の繋がりがあろうがどれほど強い絆があろうが簡単に見限られてしまうし、結局みんな自分が一番可愛いのだなと思う出来事でした。
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