新生活を迎える君へ

期待に胸を膨らませる
期待と不安が入り交じる

新学期や新生活、新たな挑戦を控えている人々の心境を表す時によく見かける言葉だ。
こんなメンタルを持った世の中の人たちすごすぎる。

私は不安に胸を膨らませるし、
期待と不安が入り交じったとしても期待は隠し味程度にしか入っていない。

志望校に合格して行きたい学校に行ってるはずなのに新学期は不安で緊張していたし、部活に入った時はついていけるかどうか不安だったし、バイト始めた時は「こんなことできるようになるのか…?」と不安だった。
新社会人になる時なんて本当に憂鬱だった。まるで無期懲役を言い渡されたかの如く、3月31日をもって一生自由を奪われ、二度と太陽を拝めないんじゃないかという気分になって不安だった。冗談抜きで。
入社したらしたで職場に行く・いるだけで不安だったし業務の説明を受けたら「こんなことできるようになるのか…?全くイメージが湧かねえ…」と不安だった。
社会人経験を積んだところで部署や業務内容やらが変わる時は不安だし、私の人生には常に不安が影のようにぴったりとつきまとっているわけだ。

こういった新生活の始まりの場面で先人たちや先住民たちは得てして後進の私(たち)にこういう言葉をかけてくれたと思う。

①うちは厳しい(おそらく気を引き締めさせる意図)
②最初はキツいかもしれないけど〜(以下ポジティブな言葉が続く)
③辛いこともあると思うけど〜(以下ポジティブな言葉が続く)

①は気が緩んでる人に言うならわかるけど、こちとら言われる前から心臓ギュッてなってとっくに引き締まってるので全体向け周知にするのは勘弁してほしいといつも思っている。
頼む、脅しはやめてくれぇ。

②と③は新しい環境で不安な私達に寄り添おうとしてくれた言葉だと思うが、正直前半部分で不安が強調されるだけで後半のポジティブどんでん返しが全く効いてこない。
キツいとか辛いのレベルがただの自分の予想から先人の実体験という事実にレベルアップしてシンプルにショックだ。
スカッとジャパンのスカッとがそれまでのイライラや悲しみに全然見合っていないのと同じ原理だ。

ありがとう。多くの先人たちや先住民たち。
でも私がかけてほしかった言葉は違うのだ。

私はずっとひたすらに明るくのんきな言葉がほしかった。
無責任でいいからそんな言葉をかけてほしい。
だいたい責任持ってネガティブな情報を伝えてくれたとしても、こういう場面では大抵どこでも言われるのでたぶん意思決定の役に立たないからいい。不安を吹き飛ばす無責任お気楽ワードがほしい。

・なんとかなる
・意外と平気
・余裕
・自分みたいな(ここに小物ステータスを挿入)でもいけた

とか言ってくれたら嬉しい。

実際社会人を例として挙げてみると、何故か新社会人になる時は気付けなかったのだが、世の中の大半の人間が社会人をやっているってことに気づいた。
それに無期懲役じゃなくて一旦中断してる人も結構いるとか思ったら大丈夫な気がしてきた。
しかも流石に社会人が全員エリートや天才というわけではないだろう。
当時の最初の絶望よりましだった。
「それ先に言ってよー!」ってかんじだ。

ということで私は無責任お気楽ワードを言ってくれる人たちが増えることを望むとともに、まず自分自身が言う側になろうと思う。
警告派とお気楽派みたいな流派のバリエーションがあると、好きな流派の言葉を都合よく信じられるので助かる。
どうかお気楽派よ増えてくれ。
でも、海外はスリがあるから服の内側に財布をしまわないと危ないよみたいな具体的な警告は引き続きしてほしい。

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