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ネット上におけるコミュニケーション

【初めに】                             近年、情報社会化が急速に進行する中で我々は数えられないほど多くの恩恵を受けっとっている。動画を手元のデバイスで見たい時に見れるようになり、勿論のこと手紙は送る必要もなくものの数10秒あればメッセージを送信することができ、買い物もスポーツの観戦も何もかもがネット上において完結するようになった。ただインターネットさえあれば、時間を手に入れ欲求をみたすことができるようになったのである。その一方で、ネット社会が恩恵と共に芳しくない物事をも我々にもたらしている事は説明するまでもなく理解できる事だろう。ネット投稿物の炎上、インターネット中毒やゲーム中毒。これもまた数えることのできないほど多く存在しているであろう。
そんな数あるネットのメリット・デメリットの中から、今回は「ネット上でのコミュニケーション」に焦点を当て、考えていきたい。

【ネットコミュニケーションについて】                まず初めに、「ネット上のコミュニケーション」の記事内での定義についてである。今回この記事の中では、ラインなどのアプリを通じたコミュニケーションは含まず、サイト内などでのものに限って該当するコミュニケーションとしたい。例えば、ゲーム内でのチャット、YouTubeやブログサイトのコメ欄などが該当するところである。

【ネットコミュニケーションのメリット】               さて、次にメリットについて考えていく。
ネット上のコミュニケーション(以下、「ネットcc」とする)は、LINEなどとは違い、家族や友人などとの個人的コミュニケーションを取る場所ではないと思われる。どちらかといえば、ある事象Aについて不特定多数の人々が意見をだしあう場と言えるのではないだろうか。つまりネットccというのは、「個人の価値観が共有される場」とか「事象Aを不特定多数で議論する場」と言い換えが可能であるという事である。
例えば、YouTubeにとある音楽グループBのmusic videoがアップロードされたとする。
このMVに対して、「この曲グループ史上一好きぴー」とか「前回の方がよかったな」とか「やっぱあのメンバーまじイケメン(可愛えー)」と言ったコメントがつくわけである。さらに、このコメントを見た他の視聴者が、「それなー」とか「いや、〜なんだから今回の方がいいじゃん」とか「自分の推しも最高だったわー」なんていう返信をつけていく。
という感じで、このMVについての価値観が共有されたり議論されたりすることになる。                             

情報 一学期課題記事用イラスト(自作)

こんな感じで。                           

これは、紛れもなくネットccのメリットの一つであろう。ここまで多くの人の意見が集まり、共有・議論がされる場所は他を見ても類がない。これは、閲覧や発信に対する自由度やハードルが低いネットならではである。つまり、ネットccというのは途方もない数の価値観の集合体であるという事である。

【ネットコミュニケーションのデメリット】              メリットの次はデメリットについて考えていきたい。
ネットccのデメリットはネットの自由性に由縁することがあるというのが私の考えるところである。二つほどデメリットにつながるネットの自由性というものを挙げる。
まずは、匿名という自由。ネットにおいては、多くでニックネームを用いるため匿名性が保たれる場合が多い。匿名の場合ネット上に創造された別の自分に批判などが来るだけで現実の自分に悪影響は及ばない、と考える人がネット上で好き放題に暴れ回るなんてことがあるかもしれない。
次にあげるのは、表現の自由という点。先に、表現の自由を否定しているわけではないという事は記しておく。デメリットにつながるのかどうかイマイチ、ピンとこない方もいるかもしれないので順を追って説明する。自分の価値観を発信者がどう表現するかというのは発信者に委ねられている。また、その価値観が発信された後、情報の受信者がそれをどう理解するのかというのも受信者自身に委ねられる。基本的に相手に対面しないコミュニケーションというのは、感情を伴いづらいことが多いが故に、この情報移動の中で発信者の思惑とは違う理解がなされるという事が起こってくるわけです。こうなった時、上記の匿名性も相まって激しいネガティブな論戦に発展する可能性につながるわけである。
このあたりで一つの事件を紹介したい。
H16年6月に佐世保小6女児同級生(長崎県佐世保市女子児童)殺害事件という事件があったのはご存知だろうか。端的にいえば、ある少女A(加害者)が共にコミュニティーサイトを運営したり、電子掲示板に書き込みをする中だった少女B(被害者)をカッターナイフで殺害してしまったという事件である。
当時、Aはインターネットを一番自己表現のできる「居場所」していた様である。またこの頃Aが精神的に不安定な状態にあった、という証言も存在する。その後事件が起こるわけであるが、事件発生の少し前の5月下旬ごろに殺人動機につながる諍いがあった様だ。Bが自分のウェブサイトに「(Aの)言い方がぶりっ子だ」という投稿しそれをAは故意的に削除したがその後Bが同様の投稿を再度行った、というものである。この時、AはBに対して殺意を抱いたそうだ。
見るからに、ネットのデメリットが全面的に露呈した事件である。
ネット最大のデメリットは精神的な支障を与えてしまう可能性であろう。ネットの利用によって、有益な情報がインプットされると同時に間違った情報や道徳的な誤りを含む情報がインプットされてしまうということが起こりうるのである。これが行動に影響し、人格をも崩すという状況は避けなければならない。特にそれが幼い子供であるならば、人格育成に支障をきたす可能性があるためより一層の注意が必要である。

【まとめ】                             インターネットは確かに多くの恩恵を私たちに授けてくれている。しかしその一方で、使い方を誤れば危険なものであることも十分に理解しなければならない。私たちは悪面から目を背けがちだが、デメリットに向き合わなくてはならない。目先の欲求・利益に目を奪われ迂闊な行動をするのは避けなければならない。そのために、よく考えて行動を起こすべきである。ネットccにおいても同様である。
明るい部分と暗い部分があれば必然と明るい方に目を奪われがちだが、目を瞑りよくよく自分で考えてから行動していく必要がある。このネットが普及した社会ではその力が一層求められている。

                                  ・佐世保小6女児同級生殺害事件について               以下のURLより抜粋・要約  

・その他参考記事                    


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