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「告解」と「コーチング」

先日、コーチングをする中で
クライアントの方から
「コーチングを受けているとカトリックの『告解』をイメージする事がある」
とのフィードバックを頂きました。

そう、教会の狭い部屋の中で神父さんに対して罪の告白をして
神の赦しを得るといったあれですね。

このクライアントさんは
別に罪の告白をされている訳ではありませんが、
心に閊えている事や気になっている事、聞いてもらいたい事を
批判や評価をせずに受け止める相手に対して思いのままに話す事で
心の安定を感じてくださっているようです。

思えばキリスト教圏では、カトリックでもプロテスタントでも正教系でも
神職に対して罪の告白をして赦しを得て救われる
といった習慣があります。
「心に溜め込まず」、「アウトプットによって発散する」と共に
「思考を整理」して「反省」する
そして「その後の行動に活かして」て『心の安定を図る』ことが
文化として習慣付けられていたのではないかと思います。

対して日本ではどうでしょう?
墓場まで持って逝く。
という言葉があるように
自身の罪や思い、内緒話や他人との約束を
「アウトプットする事無く」、「自身の中に溜め込んで」、
「ただひたすら耐える」ことが『美徳』とされているように感じられます。

精神衛生上、個人に多大なる負担を強いる文化であるように思えます。

他人に自身の事や秘密をオープンにすることにより心の安定を図るといった手段が身近に在るか無いか、
「オープン(開示)」を美徳とするか「クローズ(閉鎖)」を美徳とするか
この文化の違いが日本でコーチングがいまいち浸透しない理由の一つではないかとも思います。

「腹を割って話す」なんて言葉はあっても、全てを話すと「馬鹿正直」なんて言われるのが日本社会ですもんね。

我々コーチは宗教的な赦しを与えるなんてことはしません(できません)が
クライアントさんの気持ちをスッキリさせて前向きに、ポジティブに思考を切り替えていく後押しが出来ると思って活動しています。

と、ここまで欧米文化を賛美(?)してきましたが
それでは心の安定を図りやすい欧米のほうが精神病の罹患率は低いのか?
・・・こたえはNO。
???
なんで?

鬱や精神疾患の罹患率は日本に比べてアメリカは2倍以上です・・・
あれ?

うーん、それではここで、メンタル疾患での自殺率を調べてると・・・!
ここにヒントがあった気がします。
ちょっと古い(2012年の)データですが日本は世界で第9位。
それに対してアメリカの順位は第42位。
日本人のほうがメンタル疾患での自殺率がだいぶ高いじゃないか!!

ここから、日本ではメンタル疾患が顕在化していないだけ潜在的なメンタル疾患はもっと多いんじゃないの!?って思うんです。

コーチングによってこの潜在的なメンタル疾患とその予備軍の精神安定に寄与できないかとも思うのです。

今、企業に属し企業内コーチとして活動できないかと模索する中で、
当然コーチングのメンタル不調対策利用を考えています。
ここでまた繋がった!!

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