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【ベートーヴェン交響曲連続演奏会】カラヤン 1966年東京ライヴ

1966年4月11日、東京での会話。
カラヤン「お前ら、明日から公演だが皇太子殿下御夫妻は来られるし、国歌演奏もあるからしっかりやるんだぞ」
BPO団員「マエストロ、わかりましたが日本は初めての奴ばかりで・・・どんな感じなんですかね」
カラヤン「そうか。前回(1957年)来日したメンバーの多くはクビにしちまったからな」
BPO団員「へい。前任者に目をかけられた連中はほとんどいません。そのかわり今は巧いやつばかりです」
カラヤン「日本はここ数年ですっかり立派になっちまった。ホールは新しいし、何より俺たちのレコードがびっくりするほど売れている。聴衆はみんなそれを聴いてるに違いないから、レコードみたいに演奏するんじゃないぞ。俺は細かいことは言わないからお前ら自由にやれ」
BPO団員「えっ、ほんとにいいんですかい。セッションだとプロデューサーやエンジニアがうるさくてウザかった。今回はそいつらいないし」
カラヤン「レコードは何回も聴くからクセ無く正確にやらなくちゃロングセラーにはならない。しかし一期一会のライヴは聴衆と一体化して楽しむことが大事だ。今回NHKというところがテレビ中継するそうだが、まだVTRもテレコもないから気にするな」
BPO団員「わかりました。俺の神技を日本人にみせてやる!」
カラヤン「おう、その意気だ。3か月後に英国のビートルズとかいう若造どもが来日するらしいけど、そいつらに負けるんじゃねえぞ」

ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
【CD1】
(1966年4月12日)
序曲「コリオラン」
交響曲第6番「田園」
交響曲第5番「運命」
【CD2】
(1966年4月13日)
交響曲第4番
交響曲第7番
【CD3】
(1966年4月14日)
交響曲第1番
交響曲第3番「英雄」
【CD4】
(1966年4月15日)
交響曲第2番
交響曲第8番
レオノーレ序曲第3番
【CD5】
(1966年4月16日)
交響曲第9番「合唱」

すべて東京文化会館ライヴ
キング・インターナショナル国内盤

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