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幻のチェリビダッケ

セルジュ・チェリビダッケ。敗戦後の混乱期1945年からフルトヴェングラー復帰までBPOの暫定首席指揮者の地位にあった。しかしフルトヴェングラー死後、BPOが首席に指名したのはカラヤンだった。レパートリーは広く、演奏会も数多くこなし、批評家の受けも悪くなかったのになぜ?
それは彼の非妥協的で独裁的な性格にあった。しかも「オレはレコード録音は拒否する。音楽は実際の演奏会場でこそ味わえるものだ」という態度を終生崩さず、厳しいリハーサルと同業者への毒舌と相まって、アンチ・カラヤン派などから長年「幻の指揮者」扱いされていた。
彼の死後(1996年以降)遺族の認可を得た放送用ライヴ録音が次々と発売。ところがそれらを聴いた人はみんなビックリ!お、遅い!「田園」「運命」は50分以上、ベト7も40分以上あります。「楽譜に書いてある音は全部聞こえるべき」という考えとのことですが、ついていくミュンヘン・フィルは大したものです。
セルジュ・チェリビダッケ指揮ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
●ハイドン(1992~1993)
交響曲第103番『太鼓連打』、第104番『ロンドン』、第92番『オックスフォード』
●モーツァルト
交響曲第40番(1994)
●ベートーヴェン(1987~1996)
交響曲全集
レオノーレ序曲第3番
●シューベルト(1994)
交響曲第9番『グレート』
●ブラームス(1979~1991)
交響曲全集
ハイドンの主題による変奏曲
●シューマン(1986~1994)
交響曲第2番
交響曲第3番『ライン』
交響曲第4番
すべて拍手入りライヴ録音

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