裏地は、スーツに隠れた「もう一つの顔」です。
昨日に引き続き、裏地のご紹介をさせて頂きます。
スーツの裏地に使われる素材として、「ポリエステル100%」、「ポリエステル50% キュプラ50%」、「キュプラ100%」の3種類から選ぶことが多いです。それぞれ異なる特性を持っています。それぞれのメリットをご説明します。
1. ポリエステル100%
メリット:
耐久性が高い: ポリエステルは非常に丈夫な素材で、摩擦や引っかきにも強いため、長期間の使用でも劣化しにくいです。
シワになりにくい: ポリエステルは形状を保持する性質があり、シワがつきにくいので、スーツの美しい形を保つことができます。
手入れが簡単: 水洗いや乾燥機にも強く、シワ取りも簡単なので、日常的な手入れがしやすいです。
コストパフォーマンスが良い: 他の素材に比べて比較的安価なため、予算に合わせた選択肢として魅力的です。
2. ポリエステル50% キュプラ50%
メリット:
バランスの取れた性能: ポリエステルの耐久性とキュプラの快適さが両立されており、耐久性と高級感のバランスが取れています。
滑らかで快適な肌触り: キュプラの特徴である滑らかさと、ポリエステルの形状保持力を合わせ持ち、着心地が良いです。
シワになりにくく、通気性も良い: ポリエステルのシワになりにくい性質と、キュプラの通気性が融合し、長時間の着用でも快適です。
見た目の高級感: キュプラが含まれていることで、裏地に光沢や高級感が加わります。
3. キュプラ100%
メリット:
高級感のある光沢と肌触り: キュプラはシルクのような滑らかで柔らかな肌触りが特徴で、裏地に使用するととても高級感が感じられます。
通気性が良い: 自然由来の素材であるため、通気性が高く、湿気を逃がしてくれるため、蒸れにくく、快適に着用できます。
静電気が起きにくい: キュプラは静電気が起きにくい性質を持っているため、冬場や乾燥した季節にも快適です。
環境に優しい: キュプラは天然素材(コットンリンター)を再生した繊維であり、環境に優しい素材としても評価されています。
このように、ポリエステルは耐久性やコスト面で優れ、キュプラは肌触りや高級感で秀でています。ポリエステルとキュプラの混合は、その両方の特性をバランス良く取り入れた選択肢と言えます。どの素材が最適かは、使用シーンやお好みによって決まるでしょう。
次回は、釦について深掘りした記事を作成しようと思いますので、どうぞお楽しみに!
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