見出し画像

呪術廻戦考察確認 偽夏油

この記事では、最近呪術廻戦を読み始めた人が考察に参加出来るように、疑問点や仮説、情報を書き並べます。そのためネタバレを含みますので、まだ読んでない人や自分で考えたい人は注意してください。この記事は2020年12月時点の情報で書かれています。

偽夏油の正体については加茂憲倫説、九十九由基説、天元説などが唱えられていますが、今回の記事では彼の正体からは離れて言動とそこから推測できることについてまとめます。

偽夏油の正体予想については以下の記事で情報を書いています。良ければどうぞ。

文章を読んでもつまらないかもしれないので、主張を端的に書いておきます。
・真人以外の呪霊は代替品
・偽夏油は簡易領域以上の結界術を使える。実力は特級呪霊と同等以上
・冥冥憂憂を新たな内通者にした
・偽夏油は人と呪いの在り方を変えようとしている
以下は上記結論の理由を書いています。


・偽夏油と特級呪霊達の関係について

彼は真人のことを気にかける一方で他の呪霊達に対しては割と辛辣な態度を見せています。漏瑚が五条悟と戦って死にかけていても助けず、救助に向かう花御に対して嘲るように「呪霊の分際で」と言っています。

このことから彼は呪霊を程度の低い存在であると認識していることが分かります。このような態度を取りながら呪霊の時代を築くための計画に本気で参加しているとは考えられません。事実として彼は呪霊操術で真人を降伏しました。

そしてこれらの情報から更に分かるのは「漏瑚や花御たちは死んでもいいが真人に死なれると困る」ということです。

漏瑚が生き残れたのは五条悟が虎杖の課外授業のために手加減をしていたからに過ぎません。領域展開を使わずとも戦闘不能にできたところを虎杖に見せるために使ったために、領域展開使用後の術式の冷却時間を突かれて逃げられたのです。

つまり偽夏油にとって漏瑚は居ても居なくてもどちらでも良いということです。もちろん五条悟のようなバケモノに勝てないだけで漏瑚は作中上位の実力を持つ呪霊なので、居た方が都合が良いのは間違いないでしょう。

しかし必須であるならばもっと大事にするはずです。そうしなかった以上は漏瑚の代わりになる呪霊や呪詛師が居た可能性があります。例えば裏梅の強さは不明ですが宿儺の腹心であるかのような描写だったので、最低でも特級呪霊並の実力はあるでしょう。漏瑚が死んでいたら彼女を使っていたかもしれません。

また真人についてですが、他の呪霊と比べて一緒にいることが多く気にかけていることが分かりますが、メカ丸対真人戦の時点で既に怪しい動きを見せています。メカ丸が簡易領域で真人に傷を負わせたときに、偽夏油は焦る様子もなく冷静に状況を分析しています。

真人が勝つことを分かっていたと取れなくもないですが、先のことを考えているかのような顔で「場合によっては今この場で……」と言っています。おそらくメカ丸が真人を祓う寸前まで追い込んでいたらあの場で降伏するつもりだったのでしょう。

渋谷事変での真人の仕事は呪霊操術で代替可能です。改造人間に襲わせる方がコスパが良いですが、低級呪霊でも人々を殺し騒ぎを大きくさせるのは簡単です。

また降伏させた真人を縛りによって一定の範囲で自由にすることも考えられます。呪霊操術で操った真人によって作られた改造人間に偽夏油の残穢が残るかは不明ですが、危険は冒さないに越したことはありません。呪力の節約にもなります。

・偽夏油の実力について

もう一つ呪霊達との関係で分かることがあります。それは偽夏油と呪霊達の戦力が対等であるということです。真人は特定の方法でしか傷を負わず、漏瑚の速さと火力は1級術師ですら対応できません。また特級呪霊達は全員領域展開を持っています。その彼らが偽夏油を脅さず、むしろ教えを請うています。

また五条悟を獄門疆で封印した時点で呪霊達が偽夏油に従う理由はなくなっています。一級術師のナナミンと直毘人2人が揃っても陀艮を祓うことは出来ませんでした。簡易領域を持つ術師が居ればかなり変わるのかもしれませんが、それでも厳しい戦いを術師達は強いられるでしょう。

つまり五条悟が封印された時点で状況は五分五分どころか呪霊有利なのです。偽夏油の実力は描写されていませんが、少なくともその肉体は特級呪詛師夏油のものです。呪霊操術は呪霊にとって許し難い術式でしょう。にも拘らず偽夏油と事を構えるということはしませんでした。

これらのことから、偽夏油と特級呪霊達の実力は対等に近いものであると予想できます。領域展開を持つ彼らと対等であることや嘱託式帳と領域展延から、最低でも簡易領域、もしかすると領域展開クラスの対抗策を持っているかもしれません。偽夏油本人ではなく、偽夏油陣営に対抗策を持つ存在がいるということかもしれませんが。

・冥冥憂憂について

偽夏油と冥冥憂憂は地下鉄の線路で戦いました。初戦は疱瘡婆単体、二戦目は偽夏油本人が2人を相手取りました。結果冥冥憂憂の2人は憂憂の術式によってクアラルンプールに逃避しています。

冥冥によれば「殺されかけた」らしいですが、私はこの発言を疑っています。何故なら初手に疱瘡婆に加え準一級以上の呪霊を何体か投入すればそれで2人を殺せたのにそうしなかったからです。

つまり偽夏油は本気で殺す気はなかったのではないでしょうか。それまでの言動や状況から冥冥が内通者とは思っていません。しかし2戦目の時点で新たな内通者になった可能性はあると思います。

メカ丸は渋谷事変前に殺したので今後のために新たな"目"を欲していてもおかしくありません。

・呪胎九相図と真人を入手した理由

交流戦の混乱に乗じて偽夏油達は宿儺の指と呪胎九相図1〜3番を手に入れました。宿儺の指は獄門疆が失敗したときの保険なので当然必要ですが、呪胎九相図は特に必要な理由はありません。特級呪霊相当の強さはありますが、既に五条悟を封印するための戦力は揃っています。

では何故手に入れたのか。偽夏油は虎杖を作ったことを示唆するかのような発言をしています。そして真人を降伏し手中に収めました。

渋谷事変の規模は大きく、死傷者は数百人を下らないでしょう。これだけの事件を隠匿することは不可能だと思います。今まで二分にされていた非日常(呪い)と日常は一つに混ざることになります。

偽夏油の目的は呪いを支配することにあるのではないでしょうか。人と呪霊の混ざりものである呪胎九相図、脳と呪力の関係はブラックボックスでありその仕組みを知っていると思われる真人、宿儺の器として作られた虎杖。

偽夏油は人と呪いの在り方を大きく変える何かを実行しようとしていて、混ざりものの呪胎九相図は資料としての価値が高かったために高専から奪ったのかもしれません。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?