東ノ国に混乱が訪れた理由
東ノ国に狂気が溢れた。
始まりは、言葉別れし者共か。現在、泥湖に鼬の潜る様相。
以下、妖魔の攻撃につき記す。混乱の理由に係る。
(1)ドッペルネッツァ
一つの現象を説明する論理は無数にある。其々が対論を成すとき、双方を構成する論理は膨大となるが、東ノ国においては、個人が全体を把握することのできない状態になっていたことから、個の人間はその対抗を検知することができなかった。其々の世界では、厳密な意味では因果は決して結ばず、人々は相互に、同じ世界に存在しながら解することのできぬ