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その、ふたり

8月。お盆。
車の流れ、人の流れが変わる頃。

いつものように、スーパーに夕飯の買い物にでかける。

いつもより、老若男女入り混じる店内。

私は、前からやって来る親子連れに目がとまった。

二人とも、白いカッターシャツを着ていたからなのか、そこだけ、ボーッと白く淡く光ってみえた。なんだか、とても神々しい。

ふたり寄り添い、ゆっくり歩き、行く。

後ろ姿に目をやると、その歩調に合わせるように、息子が、父親の背中をやさしく、やさしく、撫で続けている。

ゆっくり、ゆっくり。
うえ、した、うえ、した、、、

他人なら(仕事として勿論、誠意をもって)できるかもしれない。

でも、その姿は、私には「あり難い」光景に映った。

孝行不足の自己反省とともに、いつまでも、ふたりの後ろ姿を見ていた。

ありがとう。

#エッセイ

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