本屋をめぐる冒険

画像1 本屋をめぐる冒険〜いざ高松へ〜♪ はじまりは『せとうち暮らし』〜
画像2 高松ってアーケード通りは何度か行ったことがあったけど、大きな通りを少し中に入ってしまうと、そこは迷宮。道は真っ直ぐなのだけど、そればかりで、方角すら怪しくなる。通りの端っこから覗いてみてもどこも同じに見える。 まずは、本屋ルヌガンガさんへ。 開店時間を少し過ぎたお店の扉を開けた。 お店の奥でヨガ教室が開催されていた。小声になる。クリクリお目々の聡明で快活そうなお店の方が話しかけて来られた。 私は、初めてこの店を訪れたことや今日は他に何軒かの店を巡ることなど話し、午後また立ち寄ることを告げた。
画像3 私が今日、伺おうとしている店は"本屋さん"とひとくちに言っても、その店主の脳内の一部をのぞき見するようなイメージ。私が今までに読んだものや、興味ある作家や分野の本が置いてあればうれしいなと思っていた。 幸い ルヌガンガさんには、我が家の本棚にある本が何冊か置いてあったし、入店して数分で買いたい本が見つかった。ただ、お店の奥の棚を眺めることは今は無理そうだ。 今日は開店時間の違う店舗をテンポよく巡る一日と決めていた。 お店の方に「自転車 借りれますよ」と素敵な情報をいただき、次は北浜方面へ向かう。
画像4 KITAHAMA ALLEYデザインラボラトリー蒼へ。 この日、451BOOKSさんと半空さんのイベントがありまして、覗いてみたいお店。Facebookもいつもとてもきれいな写真をupされていて、店 前の海と相まって、この一帯はどのお店もオシャレ。訪れている方たちもキラキラ楽しそう。 このイベントも参加したかったな。 そして半空さん関連で言うと、「半空文学賞」の第三回の入賞作品集を読んでみたいと思ったら、ことでんの駅で入手可能らしい。 おー!これがフリーペーパーだなんて、幸せ過ぎる♪
画像5 そして、この文学賞を始めた想いなどを読んだ。それをカタチにしていくこと。そして、周りを巻き込みつつ今回の第4回と続いていること。スゴイことやなーと思う。入賞作品もそれぞれが際立っている。 表現したい気持ちがカタチになって、また、その発表の場があるということは幸せな循環だ。 今日は店休という半空さん。次回は是非伺いたいです。 デザインラボラトリー蒼。 451さんの絵本たちと瀬戸内のブルーが似合うとても気持ちのいいお店でした。 そして、次は瓦町駅に戻って予約制古書店"なタ書"さんへ。いざ。
画像6 実は、ルヌガンガさんを出た後に、お店の場所を確認しておこうと探したなタ書。ハイテク地図を駆使しているにもかかわらず、見つからない。ハイテクはココを示しているのに。この辺り 時空が歪んでいるんじゃないのか。あ、大井戸発見! と、やっと見つけたはずなのにあっさりまた迷ってしまった。やはり、この角を曲がった辺りには異次元への入り口があるんだ。 "なタ書" その、申し訳なさそうに少しだけ開いている扉をゆっくり引いて、中に入る。 「FULL本屋」で予習はしていたけど、絵より奇なり。靴を脱いで急な階段を上っていく。
画像7 床が鳴く。階段を上りきると、逆光の中、シルエットの店主に迎えられる。 ヒィッ。 気を取り直し、軽く会釈。 さあ、どこから見る? こりゃあ 隅まで気が抜けない。床に膝をついて背表紙を眺めたり、上方にはレコードのジャケット。壁には難しそうなレポートを記したノートが貼ってある。ワンダーランドだ。まとめているジャンルからジャンルへのグラデーションがいい。店主の脳内。先に来店していたお客さんが支払い時にすかさず話かけられている。楽しそう。私は文庫本2冊と、ここでも安西水丸氏の本を見つけ、手に取り店主の元へ。
画像8 飄々としてみえる店主だが、実はとてもアツい御方とお見受けした。内面にはグルグル厚く熱いものが渦巻いているんじゃないか。それを言葉にしてたくさん吐き出してほしい。Twitterの呟きでさえ興味深い。 たくさんの人に愛される各店主の共通項、結局は、"人"なんだと思う。魅力的な店主の人となりが周りに人を呼び集め、繋がり、拡がってゆく。 私の操作ミスでヘンテコリンなSNSのメッセージにも、頭ん中"?"を巡らせながらも返信くださった なタ書店主。帰り際、逆光の中、一瞬 御店主のニッと笑った顔が見えた気がした。
画像9 なタ書は私が通った高校の美術準備室のようだと思った。職員室が苦手な美術教諭が、よく居た場所だ。 石膏像やデッサン用の果物やカゴが置いてあったり。油絵の具とコーヒーとタバコの匂い。静かにFMラジオが流れている。すごく居心地がよくて、他の先生や生徒、休みたい人がやって来る。ある人は ひとり喋って出て行く。コーヒーを飲んだり。本を読んだり。ほんと、秘密基地みたい。私は美術部員でもないのに、よく出入りしていた。 帰りの電車。 本を読もうと袋を開けると、仄かにお香のかおりがした。 #本 #本屋#素敵な街高松
画像10 駆け足の高松の本屋さん巡り。 それぞれが好きな場所で好きなことをやりたいように企てているようにみえるけど、実は住んでいる高松を、そして瀬戸内を愛しているのを感じる。 こんな本気な大人たちがいる街で暮らしている子供たちは幸せだ。 そして、この界隈が神保町みたいに本の街にならないかなと私は秘かに願っている。 #なタ書 #半空#ルヌガンガ#デザインラボラトリー蒼#451BOOKS

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