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【観戦記#002】プリンスリーグ関東1部2024第8節 vs帝京高校(A)

まえがき

6/29(土)に帝京科学大学千住総合グラウンドで開催されたプリンスリーグ関東1部2024第8節帝京高校戦を現地観戦してきましたので,試合雑感や会場へのアクセス方法を本稿にまとめます.
当日の試合速報は以下のポストからどうぞ!

※後日,試合動画へのリンク貼り付けやスタメン図の更新等を行う予定です

【 7/7 追記 】
・試合動画およびネット記事のリンクを追加
・先発フォーメーション図の更新 ( 背番号 / 選手名の追加 )
・2失点目の解説図を追加

試合動画

ネット記事

試合雑感

先発フォーメーション図 ( 背番号 / 選手名の追加 )

前半

立ち上がりから積極的にプレスを掛けに行くがボールホルダーへの寄せが甘く,帝京の選手たちはそれほどプレッシャーを感じていない様子.難なくプレスを交わして程よい距離感でのパス回しを駆使してボールを前進させていく.一方で,帝京FWの執拗な裏抜けの動き出しによって栃木U18のDFラインが押し下げられて全体が間延びし,バイタルエリアがぽっかり空いてしまう.帝京はその隙を見逃さず,バイタルエリアに人とボールを送り込んでチャンスを生み出していく.時折プレスがハマってショートカウンターを繰り出すも単発に終わっていた(前半23分頃のPK獲得のシーンはこれ).

① 帝京FWの動き出しによって栃木U18のDFラインが押し下げる
② 栃木U18の前線5枚はプレスを掛けているので全体が間延びしバイタルエリアが空く
③ 帝京FWのポストプレーや帝京両MFの侵入で空いたバイタルエリア(赤点線内)に基点を作られる

飲水タイムに栃木U18のDFラインを高く保つように修正が入ったことで全体がコンパクトになりバイタルエリアを埋めることに成功.栃木U18の選手たちがセカンドボール争いに参戦できるようになり,奪ったボールをシンプルに帝京DFライン裏に蹴り込むことで攻撃を組み立てられるようになった.
同点シーンの栃木U18 7番のミドルシュートがゴラッソなのは間違いないが,その契機となったCKもこの流れから獲得している.
だが,帝京FWの裏抜けの動き出しは顕在で帝京10番の屈強なポストプレーも相まって帝京の攻撃には手を焼いていた.

後半

立ち上がりから帝京DFラインへの猛烈なハイプレスで強引に主導権を奪いに行く栃木U18に対して,帝京DFはプレスを交わしてボールを運ぶプレーを増やして対抗.それでも栃木U18のハイプレスの勢いが勝り,セカンドボールの回収から帝京DFライン裏へのロングボールを軸に攻勢を強めていく.しかし,栃木U18のプレー精度の低さや帝京DFの身体を張った守備でゴールは奪えず.
選手交代を上手く使ってハイプレスの勢いを持続するも飲水タイム前後から連動してプレスを掛けられなくなり,プレスに出た栃木U18のサイドの選手の背後を上手く使って帝京がカウンターを繰り出すようになる.後半18分にプレス回避から右サイドを崩されて勝ち越し弾を献上すると,その後も似たような展開から連続失点し大差での敗戦となった.

2失点目.ボールを奪った帝京6番が帝京8番へ.
帝京8番からのロングボールに反応した帝京9番が裏へ抜け出して基点を作る.
左サイドへ圧縮を掛けた栃木U18だが,帝京8番への寄せが甘くなりプレスを裏返される.
インナーラップしてきた帝京3番にボールが渡り,栃木U18 24番が釣り出される.
中央に陣取った帝京10番のポストプレーからの落としを受けた帝京11番に勝ち越し弾を奪われる.
プレスを裏返された栃木U18はDFの枚数が足りておらず,後手後手の守備対応となっていた.

総評

最終的なスコアは大差となったが,勝負の行方は本当に紙一重だった.栃木U18が前半23分に得たPKを決めていればリードした状態で折り返せたはずであり,後半序盤の押し込んでいた時間帯に得点を奪ってリードできていれば,後半終盤の狂気のハイプレスで強引に得点を奪いに行くハイリスクな戦術を選んで大量失点することもなかったはずである.
これから待ち受ける厳しい残留争いで生き残るためには上記のような数少ないチャンスをいかに仕留められるかに掛かっている.
だが,第1節の横浜FMユース戦のときから感じていたことだが,横浜FMユースも帝京も相手を見ながらサッカーをするのが本当に上手い.加えて栃木U18の選手たちと比べて背が高く身体も全体的に分厚いので,フィジカル的な優位性もある.栃木U18がこのような相手から勝点をもぎ取るのは本当に大変だろう.故に相手を困らせる戦術が必要である.サイドに追い込むようなプレスの掛け方やロングボールを送る位置とそれに伴う選手配置など,まだまだ改善点は多い.

会場へのアクセス

今回は北千住駅から徒歩で会場へ向かいました.所要時間は15-20分ほど.私の歩く速さは比較的速めなので,もう少し時間に余裕をとっても良いと思います.

(JR常磐線を利用したので)北改札口を出て左折しルミネがある西口のペデストリアンデッキ方面へ.ペデストリアンデッキ奥のエスカレーターを降りて駅前通りを隅田川方面へ.

北千住駅西口
ペデストリアンデッキを奥の方に進む
駅前通りを隅田川方面(奥)へ.右側の歩道を進むと便利.
駅前通りには「きたろーどIOIO」という愛称があるらしい.
国道4号線(北千住駅入口交差点)を越えてさらに直進.アーケード街はここで終了.
※交差点を隅田川方向から撮影

隅田川方面へ進んで行くと変則5差路の交差点(千住龍田町)に突き当たるので大きい通りに向かって右折します.

変則5差路の交差点(千住龍田町).写真奥から進んできて写真左の片側1車線の大きい通りへ進む.
※交差点を隅田川方向から撮影

通りを進んでいくと左側にセブンイレブンがあり,2つ目の信号を左折します.セブンイレブンすぐの信号を左折しても会場に向かうことはできますが,関係者以外立入禁止の通路しかないので注意が必要です.

会場に最も近いコンビニ(セブンイレブン千住桜木店).
写真に映る信号ではなくもう1つ先の信号を左折です.
会場そばまで行くことは出来ますが…
会場入口にはこのような注意書きがありました

2つ目の信号を左折すると,左手に学生寮が見えてきます.会場入口はその奥にあります.

会場入口は学生寮の奥にあり.手前には自動販売機がありました.
会場入口
観客席からみた会場.綺麗な人工芝のグラウンドでした.

あとがき

今シーズンの現地観戦は3試合目にしてアカデミーの試合が2試合目.神奈川県在住なので首都圏開催が多いアカデミーの試合の方が観戦しやすいんですよねぇ(因みに残りの1試合は天皇杯藤枝MYFC戦だったのですが負け方がショッキングすぎて記事にできませんでした…).
スコア的には大敗ですが格上相手に臆することなく戦う姿はトップチームと被る部分で,チームの戦い方が一貫しているのは非常によいことだと思います.勝ち越し弾献上後もハイプレスを掛け続けたのには少々驚きましたが,何点取られても走り続ける姿には先日のトップチームのホーム千葉戦を彷彿とさせるものであり感動すら覚えました.いや~,本当にスゴかった.
これからも厳しい戦いが続くと思いますが,なんとかプリンス関東1部残留を達成してほしいものです.
前回Pickup Playerに挙げたMF 10 田代 流海 選手はベンチ外.試合前のウォーミングアップには居たのですがビブスを着ていなかったので,もしかしたらと思ったのですが案の定でした.試合中も観客席の端に陣取ったベンチ外の選手たちの中で唯一声を出し続けていたので,その戦えるメンタルは必ずやチームの助けになると思うのですが,何かプレー以外の理由があるのでしょうか.彼の先発出場する姿を早くこの目で観てみたいです.

一方の帝京高校,さすが伝統校だけあって選手の質が高かった.これでも中位に居るのだからプリンス関東1部は本当に恐ろしいリーグです.また,観戦者数も多く帝京高校側はかなり埋まっていて,栃木U18側で観戦していた人も多数居たぐらい.しかも近くの人の会話を聞いた感じだと,地元の人や他年代の指導者も結構居たようで,伝統校の伝統校たる所以を垣間見ることが出来ました.

後半飲水タイム時の観客席.帝京高校サイドは観客でいっぱいでした.

次回の現地観戦は9/21(土)のプリンス関東1部鹿島学園高校戦の予定.トップチームの試合会場であるカンスタでアカデミーの試合が開催されるのは中々珍しいかと思いますので,これは是が非でも現地で観戦したい!都合がつけばその前の試合も現地観戦するかもしれません.
トップチームの試合の現地観戦が都合が合わず中々出来ていませんが,取材も兼ねてグリスタ開催の試合は現地観戦したいですが果たして…