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R&Bとソウル・ミュージック⑱60年代初期のアーリー・ソウル名曲集

59年頃からの初期のソウル・ダンスやアーリー・ソウルを自覚する動きははっきりとあったが、それは理念としても音楽的形態としてもまだまだ不完全極まりないものだった。

鈴木啓志著「R&B、ソウルの世界」P60

ロックン・ロールの行き詰まりに対する黒人側からの変革という意味合いを強くもっていた60年代初期のダンス・ナンバー

Olympics - Big Boy Pete

Nat Kendrick and The Swans - (Do The) Mashed Potatoes


Smokey Robinson & The Miracles - Shop Around


フィラデルフィアから”トゥイスト・ブーム”の火付け役となったチャビー・チェッカーの「The Twist」がヒット

Chubby Checker - The Twist


”トゥイスト・ブーム”は62年には世界的なブームとなっていき、ブームにあやかるLPが数多くリリースされました。
しかし、50年代中旬のロックン・ロール・ブームと同様に、衰退するのは時間の問題だったのです。

この時期のヒット曲は、白人聴衆をはっきりと意識したポピュラー・ソングであって、R&B/ソウル・ミュージック・ファンにとっては全く面白くもない音楽でしかありません。(あくまでも個人的見解ということで、、、)


各地域のアーリー・ソウル

< ニューヨーク >

Ben E. King - Stand By Me


Chuck Jackson - I Don't Want to Cry


Tommy Hunt - Human 


Maxine Brown-All in My Mind


Baby Washington – That’s How Heartaches Are Made


Solomon Burke - Cry to Me 


< シカゴ >

Etta James


McKinley Mitchell - The Town I Live In


Jerry Butler - He will Break Your Heart


Gene Chandler - The Duke of Earl

ジェリー・バトラーとジーン・チャンドラーは、カーティス・メイフィールドの絡んだ曲を取り上げていき、シカゴ・ソウル・スタイルが形成されていきます。

Curtis Mayfield

< デトロイト >


The Falcons - I Found A Love


Marv Johnson - Come To Me


この時期にアレサ・フランクリンがデビューします。

残念ながら、当時 コロンビア社はアレサの才能を引き出すことは出来なかったのです。

< セントルイス >


Ike and Tina Turner - A Fool in Love


< ノース・キャロライナ >

Inez and Charlie Foxx - Mockingbird


< ウエスト・コースト >

Theola Kilgore - The Love of My Man

ウエスト・コーストはサム・クックの天下です
セオラ・キルゴアは、サム・クックの同年ヒット「Chain Gang」へのアンサー・ソングを歌いました

Theola Kilgore - Chain Gang The sound of my man


< ニューオーリンズ >


Irma Thomas - It's Raining


Barbara George - I Know


Barbara Lynn - You'll Lose A Good Thing


< メンフィス >


Carla Thomas - Gee Whiz


”ソウル”が、マーティン・ルーサー・キング牧師を主導とする公民権運動の勝利によって、自信をかちえ、黒人の民族意識を意味する言葉になると同時に、音楽形態としてより完成されたものになっていったことは確かだろう。

鈴木啓志著「R&B、ソウルの世界」P60


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