見出し画像

3,190円(税込)のノートに何を書いて、何を描こう。

「高っ…!」
表参道・スパイラルマーケットのレジにて、
軽く血の気が引いた。

…タイトル通り、ノートの金額である。


2021年3月6日、
この日開講となった宣伝会議の
「コピーライター養成講座
『ART&COPY』コース 阿部広太郎クラス」
の会場に向かう途中、
普段スケッチブックとしても使っている
Rollbahn社製のノートのページが
尽きていたことを思い出す。

そして、会場にほど近い
スパイラルマーケットに飛び込んで
一目惚れしたノートを
値段も見ずにレジへ持ち込んだ結果、
起きた事件(?)だった。

「…まあ、覚悟も決まるしいいか」と
購入、いざ会場へ。
宣伝会議の講座は実に7年ぶり。

授業は講師・阿部広太郎さんの
挨拶から始まり、
受講生全員の自己紹介、
そして初回講義のテーマ
「仕事が集まるポートフォリオとは?」
へと進んだ。

選考課題でもあった
第一期生の仲間となる皆さんの
ポートフォリオは、事前に読んでいても
「凄いな〜」という感嘆の思いと
コンプレックスが湧くばかり。

課題がその中から
「推し」を選ぶものであったので、
提出までに全員分3回ほど読みこんで
感想をメモした。

画像1

とりあえず同業者(=アート生)を
選んでいるときりがないので
「相方探し」に振り切って、
コピー生の中から

・コピーが好きな人
・企画が好きな人
・化学変化が起こせそうな人

の3人を選ばせて頂いた。

そしてその「選ぶ」過程が、
とても大切であることを
講義の中でいたく思い知ることになる。

自分が四半世紀近く
デザイナーを続けていて
いまいちぱっとしない理由も
そこにあるように思えたので、
この「ART&COPY」コースで
それを掴まなくては…と思った。


自分の提出したポートフォリオに関しては
目的がとてもシンプルで、
「あの阿部さんに
 『こんな(底辺で戦っている)人間も
 いるんだぞ、と知ってもらいたい」
という思いだけだった。

これまで何度か広告コピーの講座に
通ってきた中で、幾度となく
「特定の1人に向けて書いてみよう」
と教わってきたものの、
たとえば宣伝会議賞などに取り組んだ際も
それがなかなかできない。

しかし今回に限っては
そこが実践できた実感はあったし、
そしてその結果選考を通って
受講できることになったので、
とりあえずよかったなぁと思う。

(「推し」に入れなかった悔しさは多々…)

…そして何より、
ポートフォリオを見ても自己紹介を聞いても、
そして講義後に名刺交換しつつ話をしても
思ったこととしては、
「自信満々な人は1人もいない」
ということ。

だからこそ、その全員の成長意欲が
ぶつかり合って行った先で、
とんでもないうねりが
起こせるんじゃないか…と思いながら
帰路についた。


……その夜、
フリーランスになってからの8年間
1人での仕事中ずっと心の支えにしていた
ラジオ番組が、突然の終了を発表。

そしてその次の日、
10代の頃からずっと見ていた
「エヴァ」も完結した。

どちらもとても悲しかったり
そして寂かったりもした反面、
意外なほどあっさり受け入れることができた。

(ぱっとしない今の自分をなんとかしたくて)
新しいことを始めたタイミングで
大事にしていたものが終わるというのは、
ひとつの人生の転換点なんだろう。

阿部さんは、受講生で共有する
講義の感想用のスプレッドシートを
「感動メモ」と名付けているが、
自分も(感動的に高かった)新しいノートに
「いいノート買った甲斐があったじゃないか!」
と思えるよう、少しでもデザイナーとして
前進できるきっかけを刻んで行きたい。

そしてこのnoteにも、
その一端を記せればと思う。


[後記]
…今回のタイトルを
「何を書いて、何を描こう。」としましたが、
「ART&COPY(アートとコピー)」
という講座名からすれば
「何を描いて、何を書こう。」
とするのが筋なのかもしれません。

それでもやはり、
仕事でもそれ以外のことでも
最初にノートに書かれるのは
「お題」であり、
すなわち文字であるということで、
この順にさせて頂きました。

今は受講生の中での
交換日記のつもりで書いていますが、
それが少しずつでも外に向けて
「書いてます!」と言えるものになるよう
努力して行きますので、
どうぞお付き合いお願いいたします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?