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悪天候と長距離シーカヤック

自然環境リテラシー学 第3回熊野海道回

日時:9/3~5 場所:三重大学水産実験所周辺
今回は山、川、海コースのメンバーを混ぜての熊野海道回でした。今回はAlgaforestの柴田丈広さんと海洋ジャーナリストの内田正洋さんがガイドとして参加してくださいました。

3日間の予定と結果

 今回の当初のおおまかな予定としては鳥羽に集合、カヤックにテントなどの荷物をすべてのせるところからはじまり、カヤックで海を進みキャンプのできる海岸を見つける。その後テントを立てて夜を過ごしていくというものでした。
 結果としては天候の影響で1日目は進むことは止め、水産実験所の周りで夜を過ごしました。2日目にカヤックで海を北へ進み、着いた大湊の海岸でテントを立て、3日目の朝を迎えるということになりました。3日目には強風と雨の予報だったので、向かい風になる鳥羽へのルートから宮川を登っていくルートに変更し、途中の公園で陸に上がり、車で伊勢駅まで向かい、終了となりました。

1日目とその前日:荒れた天候

 まず今回は想定外から始まりました。もともと週末は雨予報であり、ある程度の悪天候は想定していました。しかし、9/2から三重県の海岸線はとてつもない土砂降りで大雨警報が出てしまっていました。
 どうなるのかと不安なまま眠り、1日目になると三重大学付近は天候が回復し、鳥羽周辺も昼ごろには警報が解除される予報でした。なので昼に鳥羽に着くように出発しました。
 電車に揺られている間は電車の遅延はあったものの、雨が降ることもなく、問題なく鳥羽駅に着くことができました。しかし水産実験所周辺は土砂降りの雨ということで、一旦鳥羽駅に待機となりました。鳥羽駅では晴れていたので、そんなに雨が降っているのか?と疑問でしたが、いざ水産実験所へ着くと体験したことがないくらいの土砂降りで、大きな声を出さないと会話ができない程でした。

予報より悪天候になり避難指示が鳥羽に発令

 昼過ぎに解除される予報であった警報もいつの間にか夜まで続く予報となっており、あろうことか避難指示まで発令されました。この時点で移動は困難ということで水産実験所の周りに雨の中テントを張りました。

三重大学水産実験所

 テントを立て終わったあとは、予報と空模様を見て、港の周りの安全な範囲でカヤックを漕ぐことになりました。

1日目の航路とデータ

 約1時間でしたが自分は山コースでまだ一度も海へ出れていなかったので、晴れたり、雨が降ったり、潮の流れや少しの波があったりと、とても楽しむことができました。最後に戻ってきたときに時間が少しあるということで、セルフレスキュー(カヤックから落ちてしまったときに一人でカヤックの上に復帰する方法)を練習しました。セルフレスキューは難しいと聞いていましたが、なんとか成功することができました。

1日目の晴れの時の様子
1日目の雨の時の様子

 荒れた天候ではありましたが、初めて体験することも多く、個人的にはかなり満足した1日目となりました。

2日目:大移動

 2日目の天候は不安はあるものの、比較的良い予報だったので、カヤックにテント、食料などの荷物を詰めて海を進むことになりました。

2日目の航路とデータ

 カヤックに荷物を詰めるときに雨が降ってきて不安になりましたが、2日目の天候は1日目や予報が嘘のように晴れました。海を進む途中、小島に上陸して遊んだり、カヤックに詰めた昼ご飯を食べたりと休憩も取りつつ進み、夫婦岩を海側から見ることができました。

海側からの夫婦岩

 その後は夫婦岩のある北側からではなく、あえて南の川を通って大湊の海岸まで進みました。

川を通るときの様子
川での集合写真

 集合写真の1番左に写っている方が1日目から先導、ルート選定をしてもらっていたガイドの柴田さんで何十年もカヤックを漕いでいるということでした。自分は食らいつこうと頑張っていましたが、柴田さんはとても速く、自分は集合写真のあとに牽引を体験していたのもあり、出遅れ、その後に大湊に着くまでほとんど姿を見ることすらできませんでした(笑)。
 2日目は約17kmカヤックで進みましたが、初めての長距離で1日目とは違って荷物を積んでいたのでカヤックも重く、かなりきつかったです。何よりも水上での距離感と自分の体力の感覚、今のスピードなどがわからないことが多く、進んでも進んでも先頭の柴田さんの姿は見えず、とかなり精神的に疲れました。
 そして大湊の海岸に着くとテントを立て、夕食を食べました。当たり前ですが、海岸に電灯はなく、自分たちで持ってきた電池式のランタンやヘッドライトで明かりをつけて夕食を食べました。

夜の様子(ライトがないと闇でした)

夕食のメニューはメスティンで白米を炊き、おかずにポトフを作って食べました。初めての調理器具でしたが白米は上手に炊きあがり、疲れからかあっという間に食べ終わってしまいました。(お腹が満たされなくて、夜食としてカレーメシを食べました。余っていたチーズを入れたのもあり、これもまた美味しかったです)
 その後海岸にあった流木で小さくキャンプファイヤーをしました。人口の光がないからか、星はよく見え、波の音とパチパチと木の燃える音とでかなり幻想的でした。流れ星が見えたので嬉しかったです。

流木キャンプファイヤー

 途中できつかった場面もあったものの、夜は楽しいことばかりで2日目もとても満足しました。
 余談ですが砂浜でテントを立てて寝るというのも初めてだったので、どんなものなのかなと思っていました。しかし、いざ横になってみると、程よい低反発のような感じで、少し地面を掘れば体にフィットした形を作れるので、むしろいつものベットより良いのでは?とも思いました(笑)

3日目:風

 2日目でかなり体を使ったので全身筋肉痛になると思っていましたが、砂ベット(笑)のおかげか特に痛くもなく起きることができました。

3日目の日の出

 早いうちから出発できるようにササッと朝ごはんを食べ、テントをしまい、荷物をカヤックに詰め込みました。しかし、風がどうしても強く、向かい風になるので、出発した鳥羽に帰るのは厳しいという状況でした。

3日目の朝、出発のとき

なのでルート変更し宮川を登って行き、寄り道もしつつ、宮川ラブリバー公園で陸に上がりました。

3日目の航路とデータ
宮川ラブリバー公園①
宮川ラブリバー公園②

 公園では着替えをして休憩してゆったりと過ごしました。
 伊勢を拠点に活動しているOutiseの南平さんが宮川ラブリバー公園まで車で来てくださったおかげで、ラブリバー公園から伊勢駅までスムーズな送迎が可能になり、公園で立ち往生することなく帰宅することができました。(本当にありがとうございます)

最後に

 今回の3日間の日程は始まる前は長いなーと思っていましたが、どの日もそんなこと考えることもできないくらい濃い3日間でした。
前回のリテラシーでカヤックのことについては知ることができたかなと思っていましたが、かなりの荷物を中に積むことができること、タンデムという二人乗りのものがあることなど、新しい発見ばかりでとてもおもしろかったです。
 天気予報や実際の天候から考えると今回ここまで素晴らしいものになったのは、今回ガイドをしてくださった、柴田さん内田さん、そしてリーダー、インストラクター、コーディネーターの努力によるところが大きいです。ありがとうございました!
 自分にはまだリテラシーが3回残っているのでもっといろんなことに挑戦し、できるだけリーダー達を助けれるように頑張っていきます!

ではまた次回(◕ヮ◕)ノ

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