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通学路の危険を可視化。通学路点検に役立てる愛媛県内での取り組みをレポート!【MS&ADインターリスク総研株式会社|事業紹介・実装報告】

日常生活の中で身近に潜む交通事故。「あの道路危ないな」と感覚的に分かっていても、具体的にどの場所が事故の危険が高いのか正確に把握している人は多くないのではないだろうか。そこで立ち上がったのが幅広い業界へのリスクマネジメントを行うMS&ADインターリスク総研株式会社(以下、MS&ADインターリスク総研)。交通事故の発生リスクがある場所を可視化し、小学校の通学路の交通安全に役立てる取り組みを行っている。


愛媛県内の子どもの交通事故は通学時間がほとんど

愛媛県や県警の統計によると、通学事件として想定される朝や夕方に発生した事故が上位を占める。これらを防ぐために、毎年行われているのが通学路の危険箇所点検だ。教職員や保護者などが、実際に通学路を歩いてどこが危険かを目視で確認する。
しかし、危険度を数値化して俯瞰的に見直せるツールは存在していない。
土地勘や生活の中で得られる感覚は、危険を回避するために大変重要なものであるが、それを数値化・可視化して情報を整理するツールがあることでさらなる安心に繋がるのである。

交通事故発生リスクを可視化したMAPを展開

同社は、オープンデータベースを活用して、過去に事故があった道路の特徴との類似度を数値化している。
実際に事故が起こった場所と合わせて表示されるため、自分が普段使う道路のどこが危険なのかを確認することができる。

また、事故発生箇所のアイコンをタップすると、事故が発生した地点の道路画像を表示。交通事故発生リスクが高い場所かどうかをマップ上で、歩道があるかどうかを画像で確認できるので、子どもと出かける際のルート確認にも役立つ。

愛媛県内の小学校校区で活用できるツールを!

デジタル化したデータを用いて愛媛県内の小学校区において、学校周辺の危険箇所を確認できるマップを作成。2020~2022年の間に起こった事故(松山市は2022年内)やリスクが高い道路上位10箇所と交差点上位15箇所を記載。使用方法の説明や、制作目的などがかかれた活用マニュアルと一緒に、マップ本誌とPDFデータが計270校に配布された(2024年2月)。

マップには、危険箇所を追記できるようになっており、交通事故はもちろん、人通りの少ない箇所や深い水場があるなど児童に危険が及ぶ可能性がある箇所を表示できる。
また、任意の凡例を決めて、独自のマークや表示を追加できる仕組みになっている。
数値化された交通事故リスクのデータに、教職員や保護者の知識や経験が合わせることで児童を守る体制がさらに強固なものとなることだろう。

伊予市の協力を経て完成

試作段階では、伊予市教育委員会、伊予市立郡中小学校、愛媛県立ち合いのもと意見交換会を実施。実用化に向けて、記載すべき項目や見やすさなどの意見を出し合った。

また、協力校の伊予市立郡中小学校周辺でリスク値が高い箇所を実際に歩いて検証。

今回はリスク値が高く、児童も通学に利用する道路として2箇所を巡った。
実際に交通量も多く、絶えず車が行き来している道路で教職員も特に注意を払っている場所だという。

参加者は、試作のマップを片手に「危険な場所を可視化するためには交差点は多い方が良い」などの意見を交わした。

今後の実用化に向けて

小学校内での使いやすさを考慮して書き込み可能なマップ方式で展開した今回の事業。
意見交換会に参加した学校関係者からも「事故のニュースも多く聞く中、通学路の安全に繋がれば愛媛県全体の良いことに繋がります。実際にどこで事故の危険性が高いのかが目視できることでさらなる安全を確保できれば。」と前向きな言葉が挙げられた。

明確化がなされていなかった危険箇所をマップとして手に取ることで、交通安全への意識が再確認されるきっかけになることだろう。

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