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デジタルを学べる!子どもたちの第三の居場所づくり【Digital Kids Club(デジタルキッズクラブ)|事業紹介】

近年、新型コロナウイルスや様々な要因から家庭が抱える困難が複雑・深刻化したり、地域の繋がりが希薄になっていると言われている。そんな中、日本財団をはじめ日本国内で広がりをみせるのが、すべての子どもたちが安心して過ごすことができる“第三の居場所”づくりだ。また、デジタル人材の育成・確保に関しても社会的に課題となっている。

この記事では、子どもたちの第三の居場所づくりだけではなく、最新のITに触れることができるクラブ活動のような時間を提供することで、子どもたちが将来「ITを仕事にしたい」と思ったり、新たな興味関心、そして可能性を広げる機会づくりを進める「Digital Kids Club(デジタルキッズクラブ)」のプロジェクトを紹介する。


デジタル人材の育成と子どもの自己肯定感を上げる必要性

2023年版「世界デジタル競争力ランキング」によると、日本は世界64カ国の内32位。前年の29位から3ランクダウンという結果になった(※)。世界に比べてデジタル人材が不足しており、企業、そして日本全体のDX推進がなかなか進みにくい状況にある。
(※参照ページ:World Digital Competitiveness Ranking

また、令和2年度の文部科学省の調査によると、小・中学校における不登校児童生徒数は196,127人(前年度181,272人)であり、児童生徒 1,000人当たりの不登校児童生徒数は20.5人(前年度18.8人)。不登校児童生徒数は8年連続で増加し、過去最多となっている。

一つの対策として、すべての子どもたちが未来への希望を持ち、安心して過ごすことができる第三の居場所づくりが急がれている。

テクノロジーに触れる第三の居場所「Digital Kids Club」

前述した課題を解決するために動いているのが「一般社団法人Digital Kids Club(デジタルキッズクラブ)」だ。同社は日本の未来を牽引する教育のあり方を定義する「教育未来創造会議 第一次提言」と同じ未来を目指し、最新のIT技術に触れることができる子どもたちの居場所「Digital Kids Club」を提供している。

【Digital Kids Club(デジタルキッズクラブ)とは?】

「すべての子どもたちに、テクノロジーに触れ自己肯定感を感じられる場所」
子どもの内から湧き出る探究心や興味関心などの「気持ち」を大切にしたデジタルクラブ活動。子どもたちの考えや想いや発想を引き出す触媒としてデジタルを利用し、子どもたちの表現活動の幅を広げ、施設は子どもたちの居場所となるあたたかな場所づくりをしている。

【Digital Kids Clubの特徴】
●8~18歳の子どもが無料で利用
すべての子どもの表現する権利を保障するために、無料で利用できる場に。

●子どもにとっての第三の居場所
週3日~4日開館し、可能な限り時間の制限なく利用できるようにしている。気軽にコミュニケーションできる大人がいることや、リラックスできる空間設計なども意識している。

●多様な機会と最新情報の提供
環境によって格差の生じやすいデジタル関連の情報や、専門家に会える機会などを積極的に提供している。

●少し先行くメンターが常駐
地域の大学生を中心に、ITやクリエイティブ、子ども教育などに興味を持った多様なメンターが常駐している。子どもたちのやりたい好奇心を引き出す。

●多分野の最新デジタル機器を用意
分野を横断しながら、より自由に創作活動ができるよう、PCやタブレットのみならず、ロボット、立体造形、美術、音楽など様々な領域の機器やアプリケーションに網羅的に触れられる。

●不登校にも対応する運営時間
学校に行っていないからこそ来館できる時間帯(平日日中)などにも開館時間を設けている。

●公教育や地域社会との連携
“すべての子どもの権利保障”を目指す本取り組みは、公教育や地域社会との連携が不可欠であると捉えている。同社は公教育や地域社会とも連携し、教育全体の結節点となるように努めている。

同社は愛媛県今治市に、「Digital Kids Club今治」をトライアルオープンするための準備を進めてきた。
※上記特徴の導入はトライアルの中で順次実施する予定

松山市・今治市で体験イベントを開催!

施設オープンを前に、実際に子どもたちがITを体験できるイベントを松山市と今治市で開催した。

■42人が参加!松山市での体験イベント(2023年11月12日開催)

事前予約制で開催した松山市の体験イベント。子どもたちは、「ドローンコース」と「MonsterMash + ChatGPTコース」の2コースから好きなコースを選択。
「ドローンコース」では、ただドローンを自由に触るだけではなく、安全面についての座学も交えて行い、ドローンを使っての魚釣りゲームも実施した。

ドローンを操縦して木製の魚を釣り上げるゲーム

「MonsterMash + ChatGPTコース」では、子どもたちが質問したいことを大人がChatGPTに打ち込み一緒に回答をみたり、イラストを3D化しアニメーションをつけることができるMonsterMashを使って、思い思いのイラストを描いて動かす体験が行われた。

ChatGPTに親御さんが質問を打ち込む様子
自分で描いたイラストを3Dアニメーションで動かす様子

■30人が参加!今治市での体験イベント(2023年11月25日開催)

「イオンモール今治新都市」にて、ドローンと3Dモデリングの体験会を実施。今回のイベントでは、多くの人が集まるショッピングモールのイベントスペースでの開催ということもあり、当日の飛び入り参加なども多かった。より気軽に、子どもたちにデジタルに触れてもらえる良い機会となった。

ドローンを飛ばす子どもたち
3Dモデリングの説明を受ける様子

■体験イベントに参加してみて

■松山市のイベントに参加した山内さんご家族
<親御さんの感想>
もともと息子はデジタルに興味があり、インスタグラムの広告を通してこのイベントの存在を知って、良い機会だと思い参加してみることにしました。親としては、子どもがこうやってテクノロジーに触れることで興味を深めて欲しいという気持ちがあります。今の子どもたちはデジタルネイティブと言われる世代ですので、積極的に触れる機会を作ることで、将来何ができるのか、何をしたいのかを少しでも考えるきっかけになれば嬉しいです。

<息子さんの感想>
少し難しかったですが、スタッフさんが丁寧に教えてくださったのですごく楽しみながら体験できました。またこういう機会があれば、体験してみたいです。

■松山市のイベントに参加された青砥さんご家族
【親御さんの感想】
今回、知り合いの紹介で娘と一緒に参加しました。参加する前は、まだ娘にはデジタルに触れさせるのは早いかなと思っていたのですが、​​今回「MonsterMash」を体験してみて、自分で描いたイラストが3Dになってときにどう動くのかを考えながら進めることで、子どもにも良い勉強になると感じました。娘もそうですが、私自身とても楽しみながら体験することができました。

■松山市のイベントスタッフの感想

<一般社団法人コミスクえひめ アドバイザー 平岡さん>
今回のイベントを通して、デジタルに興味を持った子どもがたくさんいることを実感しました。勉強するのではなく、楽しみながら学べる、こういった機会を提供できることはとても素晴らしいと思います。デジタルの分野は、親の世代からすると、まだとっつきにくいところがあるかもしれませんが、世の中ではどんどん進化している分野です。親御さんが子どもたちに、直に伝えていくことは難しくても、デジタルに触れ流ことができる場に積極的に参加することで、大人も子どもも一緒に学ぶことができます。そして、子どもたちの方が実は知識的に長けている部分があったり、そういう新たな気づきもあったりします。大人も子どもも一緒にデジタルに強くなり、進んでいける機会を作っていけたらと思っています。

<株式会社システナ 松山イノベーションラボ 西村さん>
イベントを通して、子どもたちが楽しくデジタルに触れる様子をみてとても嬉しい気持ちになりました。i Padなどは触ったことがあるけど、これを使ってどんなことができるのか、ドローンの使い道についてなど、視野を広げることができたイベントになったと思います。今後「Digital Kids Club今治」さんで、デジタル機器に触れて終わるのではなく、その技術をどうやって生活に活用していくのかまで落とし込んだ体験の場を提供してもらえたらなと、期待しています!

2024年1月25日「フジグラン今治」に施設オープン!

2024年1月25日に今治市「フジグラン今治」内に「Digital Kids Club今治」がオープン!まずは、2024年3月までの期間(予定)で実証的にオープンし、子どもたちにITに触れる機会を提供する。

3Dプリンター
レーザープリンター
ドローン操作の体験も!

施設には監督者としてスタッフが1・2名常駐。監督の他にもIT技術に長けている役割でアシストする。また、子どもたちと直接触れ合い、一緒に遊んだりするアルバイトの大学生メンターが在籍している。それに対して子どもたちは1名~15名程度の人数の施設空間となっている。

次回のレポート記事では、今治市にオープンした施設を実際に運営してみて
の実装成果について詳しく紹介する。


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