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空気(ショート小説)

空気は、ほとんど寝ることはなかった。

世界中の人々の様子を見守る必要があるから。

「あっ!日本の空に漂う雲たちは、なぜか澱んでいるなぁ。みんな元気かな?」

もっと近寄ってみると、コロナ禍で人々がピリピリしているのが見てとれた。懸命に命をかけ働いている人達も見える。中には、気にしないで元気な人もいるけれど。でも、動物や植物は🪴動じていないかな。


南極の方へ行くと、空気は綺麗で澄んでいるけれど、厚く張った氷がどんどん溶け出していた。
氷に乗ったシロクマさんが、慌てふためいていた。


空気はひと寝入りしてから、アメリカへ向かった。大統領選挙が終わっても空気がざわざわまだしているのがわかる。

「新しい大統領に決まったのなら、新しい空気に変わるね。いい空気が拡がるといいな。」


こんな感じで、空気はいつもみんなの近くにいながら、見守っている。


そして、悪い空気になっているのを感じたら、綺麗でいい空気を送り浄化をしていた。誰にも気づかれないけれど…。


全世界の人とはいわないけれど、多くの人が、優しい、穏やかな気持ちで過ごせることを祈りながらこれからも日々空気は過ごすのだ。

おしまい⛄️


追伸:前は、自分の感じたことなどを書いていましたが、内面がすごく出てしまい表に出しにくいものになるのが多かったので、内面の感情が出づらい簡単な創作物も少しずつ入れていこうと思います。


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