へんたつ

たつき監督、Vの者説

へんたつのTVアニメ化

たつき監督のアニメ作品「へんたつ」の放送がTOKYO MXなどで開始された。

これをきっかけとして、Twitterでは筆者の友人がたつき監督のパーソナリティについて考察するつぶやきをしていた。

この記事の読者の多くはご存じかと思うが、たつき監督とはアニメ「けものフレンズ」や「ケムリクサ」の監督である。

筆者は以前からうっすらと、たつき監督はVの者っぽいと思っていたが、このツイートに触発されてあれこれと考え事をした結果その確信を強めた。

降板騒動について、いまさらもう一度考える

たつき監督の代表作となった「けものフレンズ」は、一期終了後、二期制作に当たり、制作会社であるヤオヨロズ・監督の陣営とけものフレンズプロジェクト(以下KFP)・いわゆるカドカワ方面の間で騒動があった。いわゆる「たつき監督降板騒動」である。この騒動(と鎮静化後の二期の)のおおまかな経緯を以下のようにツイートした。

この騒動のいきさつを振り返ってみて、筆者は非常な既視感を覚えた。この騒動の展開は、VTuberの演者・事務所間での騒動を見ているような感覚を思い出させるのだ。このツイートの「KFP」を「事務所」に、「監督」を「魂」に置き換えたのが以下のツイートだ。

筆者はこのツイートに完全に一致するような事例を知っているわけではないが、まるで「アズマリムの運営告発騒動」「ゲーム部プロジェクトの声優交代炎上事件」そして「バーチャル蠱毒オーディション落選者の転生」煮詰めたもののように思える。

3DCGの美少女の姿で語る

また、今回地上波で放送されることになったたつき監督のタイトル「へんたつ」は、もともとけものフレンズの騒動終了後にTwitterで公開された動画シリーズだった。その後半は、鬼(たつき監督と思われる)・猫(たつき監督と同じくirodoriスタッフの平安氏と思われる)ファンに対する謝意を表明し、また今後の制作についての所信を表明するような内容になっている。

このことは、筆者にはアズマリムの魂が上記の騒動の終わりにアズマリムというキャラクターの姿で、世間を騒がせたことについて謝罪と所信表明を行った動画と重なって見える。

余談。そもそもへんたつはVTuberっぽい。

「へんたつ」はirodoriのスタッフであるたつき監督と平安氏のやりとりを、両名を美少女化してアニメ化したものであると思われる。筆者はへんたつを「ボイチェンを生身の声優と人力のワークフローで代替した」バ美肉系個人VTuberの亜種のようにとらえている。

たつき監督のファンに対する自分を見せかたは非常に今日的なVTuberのそれに近く、また、けものフレンズファンのたつき監督とKFPに対する視線は、VTuberに対するそれに近いのではないだろうか。

それでもへんたつをVTuberと呼ばない理由

ただし、筆者の考えるVTuberの定義には「キャラクターが画面の向こうのオーディエンスに話しかけること」が含まれている。へんたつの登場人物は、カメラやその向こうのオーディエンスに話しかけることはしない。あくまで、鬼・猫が二人の会話を続ける中で心情やファンへの感謝の念を覗かせるだけだ。そこにはカメラはないことになっている。筆者は、VTuberをVTuberたらしめているのは「本来別世界に存在しているはずのキャラクターがこちらの世界に話しかけてくる」という点であると考えている。

そういうわけで、この記事の表題の「たつき監督、Vの者説」という仮説であるが、筆者としては「すごくVの者っぽいがVTuberではない」という結論とさせていただく。

筆者の考えるVTuberの定義については、筆者のチャンネルでほぼ唯一の「内容のある動画コンテンツ」と言える以下の動画で解説している。


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