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発問づくりに細やかさを!

市内のある中学校のHPに道徳研究授業の様子が報告されていました。
使った教材は「注文を間違える料理店」で,認知症を扱ったものです。
その報告の中に,こんな発問がありました。

認知症だから注文をまちがえることをみんなが許しているのか」
「もっと他の理由から注文をまちがえることを許しているのか」

この発問に違和感を覚えました。

理由は,「許す」という言葉を使っているからです。
許す」とは,あやまちや失敗を責めないでおく。とがめないことにする。という意味があります。

認知症の店員が注文と違った料理を提供したことは,「あやまち」や「失敗」ではありません。
実際にその料理店に行った人たちも,許しているから笑っている訳ではないはずです。

発問づくりには,細やかさが必要です。
ですから,私は道徳授業で発問をつくる時は,
何回も考えます。
何個もつくります。
言葉を選びます。
言葉を削ります。
語尾まで深く考えます。

報告によると,市内25名の先生たちが参観していたそうですが,このような指摘はなかったのでしょうか。
自分で道徳授業をつくる時は,細部まで考えることが大切となります。