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権利と義務

以前読んだ倉本聰さんの「破れ星,流れた」(幻冬舎)に次のような文がありました。

突然自由を許された日本人は,権利主張のできるのがうれしくなり権利権利とみんなとびつき,一方の義務を忘れてしまった。だから権利という右の車輪が大きく,義務という左の車輪が小さいという片寄った車をつくってしまった。

まさにその通りだと思います。
権利と義務はセットになっているものです。
権利ばかりが肥大化した結果,モンスターペアレンツが登場したのです。
権利を行使することとわがままを取り違えた子どもが登場したのです。
自己主義が増えて,利他主義がおろそかになったのです。
そういった意味で,
現役時代,利他心を育てるために「幸動貯金」という教育実践を行ってきました。
「自分の幸福50%,仲間の幸せ50%」ということを生徒に意識させてきました。

子どもの主体性を重視するの教育をすすめていくと,権利ばかりを主張する人間を育てることにつながるのではないかと危惧しています。

行き過ぎた権利主張は,誰かを傷つけてしまうのです。