見出し画像

テレビとの距離

ここ数年,真面目に(?)テレビ番組を観ていません。
大学生から40代ぐらいまでは,ドラマを観ていたと思います。
とりあえず第1話を観て,面白そうなら続けて観るという具合でした。
雑誌の「ドラマ」や「シナリオ」を買っていたぐらいはまっていました。
特に
山田太一さんの「男たちの旅路」「ふぞろいの林檎たち」「深夜へようこそ」「タクシーサンバ」など
倉本聰さんの「前略おふくろ様」「浮浪雲」「北の国から」など
早坂暁さんの「事件シリーズ」「花へんろ」などです。

さて,テレビ番組を観なくなった理由を考えてみると,
「うるさい」「品がない」という感じかなと思います。
このことについて,倉本聰さんが「脚本力」でこう書かれていました。

声の大きさって。やっぱり気になるな。昔,テレビの草創期にね,日テレの増田善次郎っていう名物プロデューサーに言われたことがある。
「お前な,テレビっていうのは,家庭の茶の間に入っていくものなんだ。それで,その家庭の茶の間ってのは,我々には分かんないんだ,どういう設定の家庭か。それは100軒ありゃ100軒全部違う。子どもが寝付いたところかも分かんないし,夫婦喧嘩の最中かもしれないし,死にかけている親がいるかもしれない。だから,そこへね。その茶の間に入っていくんだから,大声だしちゃいけない。それから「ギャーギャー笑ったりして入っちゃいけない。」って言うんだ。(中略)
土足でズカズカ,ドカドカ入っていくでしょう,ギャーギャー笑いながら。今のテレビは,あれは耐えられない。

「脚本力」(幻冬舎新書)

テレビをつけると犯罪,不倫,大食い,悪口,いたずら,YouTubeなどネットからの転用などなどが流れていて,心が落ち着かなくなります。

歳をとるといろいろなものと距離をおくようになっていくのでしょう。きっと。