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自然への入口はじめの一歩 子どもと一緒にガーデニング 第3回 チューリップの球根植えに挑戦!

<東京都清瀬市、東久留米市、西東京市、新座市で配布中の地域情報誌「りあん lien」で連載中の「子どもと一緒のガーデニング」のweb版(13号)です。>

ガーデニングには自然と仲良く暮らすヒントがいっ ぱいです!自分も楽しみながら、子どもたちを自然の入口に連れて行ってみませんか?

種から育てて花を咲かせることは、大きな感動がありますが、水やりを忘れないとか、お日様をいっぱい当てるとか、少しだけ手間がかかります。その点、球根は、花のための養分を前の年に蓄えているので、簡単に花を咲かせることができます。子どもと一緒の最初の挑戦には、絶対にお勧め!秋になるとホームセンターにはチューリップなどの秋植え球根が並びます。ぜひチューリップの球根植えに挑戦してみてくださいね。


1.チューリップの育て方

今回は、植え方は割愛。「チューリップ 球根 植え方」で検索してください。山のように説明や動画が出てきます。やってみてくださいね。

「チューリップ」「植え方」で動画の検索をしてみました。

育てるのも簡単。
コンテナなら、できるだけ日が当たる屋外に置いて
水やりは、冬の間は3日に1回くらい。春になったら1日1回朝にあげる。それだけ。
庭に植える場合は、球根の高さの3倍の深さに穴を掘って置き、土をかぶせ、あとはそのままにしていると、勝手に花が咲きます。(雨が当たる場所限定)
花のための養分が蓄えられているので、日陰の庭でも花が咲きます。「我が家は日陰しかない!」と悩んでいる方にお勧めです。

2.ワンポイント知識:芽を出させる合図

チューリップの原産地はトルコなどの地中海周辺。この地方は、夏は暑くて乾燥し、冬は雨が降り、気温は温暖です。(日本は逆で、暑い季節に雨が多い)そのため、水が得やすく、そんなに寒くない「冬の終わりから春にかけての短い間」に成長して花を咲かせ種をつけるという性質をチューリップは持ちました。

チューリップの球根。上はとんがっている方、平らな部分から根っこが出るので、上下を間違えずに植えるのがベター。でも間違っても、ちゃんと芽が出てくるので安心してくださいね。

タネや球根は水をあげれば芽を出すのではなく、それぞれに芽を出すきっかけがあります。例えば多くの雑草のタネは、光が当たることが条件。きれいに草取りをするとすぐに雑草だらけになるのは、タネに光が当たる条件を整えてあげているからなんですね。

チューリップの球根を目覚めさせる合図は、原産地の春の前にやってくる「寒さ」と「雨」です。暖かいところの方が快適かな?と考えて部屋の中で育てようとすると芽が出てきません。屋外でしっかりと寒さを感じて、水があるというのがとても大事。原産地の様子と芽を出す合図の関係について、お子さんに説明してあげながら、一緒に考えながら置き場所を決めていくといいですよ。

3.ワンポイント知識:原種系チューリップ

園芸店で売っているチューリップの中には、原種系と書かれた種類があります。これは野生種やそれに近い種類で、一般的なものに比べると小型のものが多いです。
原種系の面白いところは、「タネが実ることがある」というところ。チューリップは球根でしょ?と思うかもしれませんが、実はタネと球根のダブル戦略を選んだ植物。一般的には、花が枯れたら摘んで、翌年のために球根を太らせますが、原種系は、そのまま放っておくと、真ん中の雌しべが膨らんで、中に薄い紙のようなタネがたくさんできます。ぜひ試して観察してみてください。

幼い時のこういった体験の積み重ねが、自然への興味を子どもの心の中に育んでいきます。

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