上越妙高での反省を、時系列で振り返る

時間オーバー・途中リタイアに終わってしまった、エクスプレストレイル上越妙高から、一夜明けた今現在。

記憶が新しいうちに、レースを振り返り、力及ばなかった原因と、今後の対策を考えてみたい。

正直まだ落ち込んでいるので、思い出すのが辛いけれど、逆にこういう今だからこそ書けない事だと思う。

その前に、最初にこれだけは書いておきたい。

それは、大会そのものは、素晴らしいレースだったということだ。

上越妙高の駅から、少し走ると、昔ながらの田園風景が広がり、
広々とした道を解放感に包まれて走れる序盤。
十分な手ごたえと絶景を見せてくれる青田難波山と、そこを越えた先にある、美しく癒される紅葉ロード。
伝統の棚田が広がる道を抜けた先にある山々の静けさと、そこを乗り越えた先の達成感。

どれも素敵な体験だったと思う。

この大会は、今年が最初の開催という事だったが、スタッフの方々の対応や、道案内板の正確さ、リタイアした後のピックアップの手際など、これが初めてとは思えないほどにスムーズだった。

途中3か所のエイドで、美味しい菓子や果物を用意し、激励してくれたスタッフの皆さんにも、本当に感謝したい。

以下の振り返りが、どうにもネガティブで暗い感じのものになってしまうのは、はっきり自分の実力不足と、見通しの甘さがあったからという事を、最初に書いておきたい。


・スタート~第1エイド(8km)

スタートから2kmほどは、田園風景を抜けて山に入るコースだった。
ここまでは、そうそう他から遅れていた訳ではないと思う。
上り坂を抜け、第1エイドに入るまでは、そこそこ順調だった。

最初の森林道に入る前、ストックを出すのに手間取って遅れてしまい、この時点で集団としては既に最下位だったが、そこは気にしていなかった。
最初から順位には拘らず、時間内で完走できればいい、と思っていたからだけれど、次回記事で書くように、この発想がそもそも間違いだったと思う。

いずれにせよ、第1エイド(8km)地点通過は、補給を終えて走り出したのは午前11時頃、出走が9:30だから、8kmを約90分。
マラソンなら遅いとしか言えないが、傾斜のあるトレイルランなら、無理と断じるタイムでも無かったと思う。

・第1エイド(8km)~青田難波山山頂~第2エイド(19km)

第1エイドから、南葉高原キャンプ場を抜け、コース一つ目にして、最大標高となる、青田難波山(約949m)を登っていく。
ここの山頂に着いたのが12:25、つまり約3時間経過している。
山を登り切った安心感で気づいていなかったが、この時点で、もう既にペースとしては危なくなっていたのがわかる。
それでも、下り坂でスピードを出せれば、まだ十分可能性はあったが、下り坂で全くスピードが出ない。
白馬国際クラシックとは違い、まだ筋力には余力があったにも関わらず、である。
これが、二つ目の原因だと思っている。
第2エイドを通過したのは、13:45~13:55。
関門ラインは4時間の14:30なので、最低ラインのタイムはクリアしていた。
単純に数字で見れば、半分とちょっとをきた段階で、同じく半分より少し余裕があったが、それはあくまで、余力が十分あれば、の話だった。

・第2エイド(19km)~第3エイド(27km)

第2エイドを抜けると、棚田の広がる風景を抜け、二つ目の、標高約460mの山を登る。
ここはきついと言えばきつかったが、逆に手を抜かず、少なくとも、自分のベストは尽くせたと思う。
第3エイド到達は、16:05頃。
残り10㎞を、約90分で走る。
万全な状態なら大丈夫だったかもしれないし、自分も、この時まではまだいける、と思っていた。
ただ、平地と傾斜が混じるトレイルランは違うのだという事、ギリギリで時間を計算していつ事の間違いを、自分はわかっていなかった。

・第3エイド(27km)~残り1kmでのリタイア

ここからは、記録を取っている余裕も無くなってしまったので、時系列や、下手をすると地形の順番も間違っている可能性を、前置きしておく。
30kmを越えた時点で、時間は16:34。
残り7kmを1時間だから、まだいける。

そう思っていたが、またも下り坂で大きく減速。
加えてついに筋疲労がピークに達し、後からきたスイーパー(脱落事故防止のために最後尾を走るスタッフ)の方が追いついてくる。

頭の中のシミュレーションと、現実が大きく離れだしたのもこのタイミングだった。

とにかく、ラスト7kmが、全くうまくいかない。

最後にもう一つ、上り坂を登ってから、後は一直線で下りに入るが、この下りになると、もうヤバいのを自覚していて、とにかく出せる限りの全速力で坂を駆け降りる。
結果論だが、最初からこのメンタルで下り坂に挑んでいれば、と思わずにはいられないが、それはまた後で書こうと思う。

ようやく山を下りて、スタート時に走った、ゴールから2kmの田園に戻ってくる。
この時点で、17:23。
明確に、「無理だ」を突き付けられた瞬間だった。

それでも、時間オーバーでも完走だけは、と走るも、当然ながら時間切れと言う事で、残り1kmでストップとなった。

タイムで言えば、ラスト付近の自分に残っていた力をを考えると、ゴールまで10~15分はかかったろう、と思う。

次回の記事では、このタイムラインでまとめた事を踏まえて、具体的にどうすべきか、考えてみたい。






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