【展望編】第75回阪神ジュベナイルフィリーズ

最近、色んな予想手法を試していてしっくりこなかったので久々の記事投稿になります。
2歳G1のシーズンということで、適性や臨戦過程がより重要になることから、自分のためにも調べた情報を整理しておこうかと。

まず最初に、この記事内では指数を使いますが、ここで使う指数は

AI競馬様のデータに掲載されているもののみを使用します。
指数の詳細についてはAI競馬様の注意事項等をご覧ください。

①前走指数別着度数

2013~2022年の阪神JF出走全馬の前走指数
(2頭だけ指数の記載が無かったため不明と記載)

 少し見づらいですが、過去10年の全出走馬の1走前のレースの指数をまとめました。
 まず、勝ち馬は全て前走指数296以上です。
 また、連対馬は294以上、3着に来た馬は292以上です。
 なお、唯一の前走指数296での勝ち馬は2014年のショウナンアデラです。
 それだけでなく、この後にも取り上げますが、ショウナンアデラはここ10年で「前走指数301以上or前走ファンタジーS組」のどちらにも当てはまらない唯一の勝ち馬です(前走からまつ賞)。
 からまつ賞は現在ありませんし、そもそも同レースから阪神JFに臨戦した馬がショウナンアデラの1頭のみです。
 2・3着馬についても触れますと、前走指数294での唯一の連対馬である2015年のウインファビラスは、2走前の新潟2歳Sで2着(指数298)になっています。
 前走指数292での唯一の3着馬である2020年のユーバーレーベンについても、2走前の札幌2歳Sで2着(指数299)となっています。
 総じて、「前走・もしくは2走前に指数297以上でないと、3着内すら厳しい」ということが言えますね。

②前走レース別着度数

2013~2022年の阪神JF出走全馬の直前出走レース

 次に見るのは、臨戦過程です。
 ご存じのとおり、前走アルテミスS組とファンタジーS組が出走数として圧倒的です。勝ち馬を出したレースは5つのみですのでそれぞれ見ていきましょう。

 前走アルテミスS組については
・アルテミスS連対馬は16頭出走し(5-2-2-7)
・アルテミスSで連対できなかった馬で2・3着に来たのは、①でも挙げたウインファビラスとユーバーレーベンのみ(0-1-1-14)
 となっています。

 また、前走ファンタジーS組は(2-0-2-31)と奮いませんが、一応データを見ておきましょう。
・馬券内に来た4頭のうち、3頭(勝ち馬2頭含む)はファンタジーS1着、残り1頭(2015年3着のブランボヌール)はファンタジーSこそ3着でしたが、2頭前の函館2歳Sを勝っています(指数も304とかなり高水準)。

 前走アイビーS組は3頭出走で(1-1-0-1)と高水準です。3頭とも見ていきましょう。
 2016年阪神JF1着馬のソウルスターリングは、前走アイビーSで1着(指数306)でした。
 2018年2着馬のクロノジェネシスも、アイビーS1着(指数308)
 2019年8着馬のクリスティは、アイビーSは2着(指数294)でした。
 アイビーSクラスの非重賞では、指数的に相当高いパフォーマンスを見せていないと重賞勢を逆転するのは難しいのでしょう。

 前走からまつ賞のショウナンアデラを除くと、残りの阪神JF馬券内は札幌2歳S組の4頭(1-0-1-2)ですね。せっかくなのでこれも全頭見ていきましょう。
 2013年阪神JF1着馬のレッドリヴェールは札幌2歳S1着(指数301)で、5番人気14.6倍ながらG1馬となりました。
 2017年のロックディスタウンは、札幌2歳Sこそ1着でしたが指数は293と低レベルで、結果阪神JF本番で1番人気3.1倍の単勝オッズを裏切ってしまいました。
 2022年はドゥーラ(1着・指数304)とドゥアイズ(2着・指数301)が阪神JFに直行し、それぞれ6番人気6着・10番人気3着となりました。
 ドゥーラは人気を裏切りましたが、指数を伴った札幌2歳S組は穴馬の使者といえそうです。

③人気を裏切った馬

オッズに対して着順を大きく落とした馬
(左から年度、阪神JF着順、馬名、馬番、単勝オッズ、前走レース、前走着順、前走指数)

 ここ10年で上位人気を裏切ったと明確に言える馬は11頭。
 これらの共通点を探してみましょう。
・②に掲載したレースのうち、過去10年一度も馬券になっていないレース
(デイリー杯2歳S、りんどう賞、コスモス賞、もみじS)が5頭
・前走の着順に関わらず、指数が低かった(295以下)馬が6頭
・大外枠に入った馬が6頭
 人気に反して凡走した馬は、いずれも上記3つの特徴のいずれか1つまたは2つ以上に当てはまっていることがわかりますね。

④低評価を覆した馬

低評価に反して馬券内に好走した馬
(左から年度、阪神JF着順、馬名、馬番、単勝オッズ、前走レース、前走着順、前走指数)

 ここ10年で低評価に反して馬券内に好走した馬を10頭挙げてみました。①②と重複する部分も多いですが、見ていきましょう。
 前提として、AI競馬様の指数では、3歳未勝利クラスの水準指数が291なのに対し、古馬1勝クラスの水準指数が299。299以上ならば、2歳としては相当優秀な部類と言えるでしょう。
 これをクリアしていない馬は10頭中5頭。
 そのうち2頭はレベルの高いアルテミスS組(かつ2走前が重賞好走)で、ハイレベルな中で揉まれた経験値があります。
 残る3頭は何度も名前の出る2014年1着ショウナンアデラ、それから2013年3着フォーエバーモアと2022年2着シンリョクカです。
 敢えてこれらに共通点を見出すならば、3頭とも「美浦所属馬」で「前走東京レース場でのレースに出走」し「勝っている」ことでしょうか…。

⑤まとめと2023年の展望

 ここまでをまとめましょう。

・前走もしくは2走前に指数298以上、あるいは美浦所属馬ならば前走東京競馬場で勝っていること
・上記にあてはまっていても、大外は軽視。過去10年で8枠から馬券内に入ったのは2頭。(指数313と超高水準なアルテミスS勝ち馬リスグラシューとショウナンアデラのみ)

 これらを踏まえて、今回の出走予定馬(除外対象馬含む)をざっと俯瞰して見てみましょう。

※回避予定のヒヒーンは除外

 栗東所属馬でありながら前走新馬勝ちのタガノエルピーダはともかく、スウィープフィートは白菊賞2着ながら1着のプシプシーナよりも指標で7上回るハイパフォーマンスでしたから、抽選を通ってくれれば注目したいところですね。
 指数305以上のハイパフォーマンスを見せている3頭は当然上位人気になりますが、ボンドガールは指数297と当落線上にもかかわらず1番人気想定と、かなり危険な人気馬になりそうです。
 また、シカゴスティング、カルチャーデイ、ドナベティのファンタジーS組はハイパフォーマンスにも関わらず軽視されていますので、積極的に狙っていきたいところです。1着だったカルチャーデイはもう少し人気が上がりそうですが、シカゴスティングはそれを上回るパフォーマンスを見せたのに現時点で14番人気想定ととんでもないことになっており、当日も美味しいオッズで買えそうなので注目です。

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