Gレコからすずめの戸締りへ

twitter上でGレコについて呟いていたらいつの間にかすずめの戸締りの物語構造を呟いていた、というお話です

https://t.co/CgtEucWllx

こういう動画を見た感じ、Gレコの悲劇は監督の知性をまともに翻訳できる評論家がアニメの世界にいなかったことだな

— Triple4649 (@fQBJZWizNB0xwSL) December 30, 2022

紹介した動画ではやたらGレコの細かい設定を説明しているが、こんなもの物語を理解するうえでは蛇足も蛇足なんだよ

— Triple4649 (@fQBJZWizNB0xwSL) December 30, 2022

Gレコを端的に要約すると
スコード教信者のベルリと反スコード教のアイーダが宇宙の果てまで旅して世界のリアルを知って、自分たちは実は何も知っていなかったという、無知の知を実感するお話だよ

— Triple4649 (@fQBJZWizNB0xwSL) December 30, 2022

で、スコード教は所謂、
「ある物語という幻想を共有させて人々を統治する」
全体主義のメタファだね

— Triple4649 (@fQBJZWizNB0xwSL) December 30, 2022

監督は全体主義をヒトラーやスターリンといった独裁者がいるから発生するのではなく
「リアルに基づかない物語を用いて人々を統治する」
ことを基礎として発生するとしている

— Triple4649 (@fQBJZWizNB0xwSL) December 30, 2022

で、全体主義から脱却するためには
「リアルな世界を知って現実を立脚点として物事を判断しようぜ」
ってことが必要で、これがアイーダとベルリがたどった旅の軌跡なんだよ

— Triple4649 (@fQBJZWizNB0xwSL) December 30, 2022

以上が、Gレコの要旨、というか魅力になる
この魅力を伝えないで、細かい作中の設定を語っても無意味なんだよね。だから、モビル―スーツとか何かの細かい設定にこだわる典型的なガンオタにはとても相性が悪い作品だな、これ

— Triple4649 (@fQBJZWizNB0xwSL) December 30, 2022

いや、ソクラテスの無知の知とかアンナの全体主義とか割と哲学的要素がGレコのベースになっているけど、わかりやすさが絶対のいわば反知性主義がアニメ業界に想像以上に蔓延っているのを見誤ったのが監督の誤算だったのかな？と

— Triple4649 (@fQBJZWizNB0xwSL) December 30, 2022

反知性主義っていうのはすずめの戸締まりを見たときもめちゃくちゃ感じて、やたら辟易さを感じさせるディズニー、ジブリ、昭和オマージュ連発は、まぁ、そういう層に配慮したってことなんだろうなーと、個人的には監督の独自色をもっと出してほしかったけどね

— Triple4649 (@fQBJZWizNB0xwSL) December 30, 2022

噛み砕くこと自体は悪ではないですが……あらかじめ噛み砕いてあることを前提とするのは表現の幅が狭まりそうだと感じます

すずめも良く作ってはあると思いますがね

— NAO (@naotot4bluesky) December 30, 2022

#すずめの戸締まり は誰も言ってくれないのですが、SF的ギミックを用いて因果律と物語の流れを逆転させる、そのことで恋愛感情を自身の救いとして描いていて、今までの世界系的な世界観から脱却しようと試みているのは普通にすごいと思います。鈴芽はイケメンの尻を追いかける軽い女の子じゃないです pic.twitter.com/UuDNxxJ6bo

— Triple4649 (@fQBJZWizNB0xwSL) December 30, 2022

ただし、恋愛周りを凝ったわかりにくい作りにした分、ロードムービーとしてはできの悪いFF3を見るようなご都合主義にしたのはあんまり評価できないです。多分、これはわかりやすさを最優先にしている

— Triple4649 (@fQBJZWizNB0xwSL) December 30, 2022