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EAバージョンアップの是非


EAのバージョンアップ = それまでの相場に対する優位性の喪失

投資用コンピュータソフトウェア(EA)のバージョンアップ(Ver.Up)やパラメータ変更とは、
それが直近の相場に合わせる目的で行われた場合、
そのEAがそれまでにバックテストで最適化し、
証明してきた相場に対する優位性を否定することに等しい。

長期的目線でのパラメータの微調整は、そのプロセスが正しければ否定されるものではないが、
市販EAの現状では、開発者の技量不足ゆえに、間違っていることが多い。

本来EAのコンセプトとは、直近の相場に合わせてパラメータを変えるようなものではなく、
いくつもの大相場凪相場を含んだ超長期でのチューニングによりその優位性を確認し、
未来の相場でも通用するものでなければならない。
なお、本来のVer.Upとは、

” 指値決済の1pips後方に、成行決済を待機させる機能を追加する ”

というように、根幹ロジックを温存した上で、
明らかに有用性が高い場合に行われるものである。
→ ”EAユーザーはそのことを忘れてはならない”

サポートという嘘

そのEAに現在用いられているインジケーターとパラメータ/売買ロジックを変更することを、
サポートと称してアナウンスする販売者(業者)が存在するが、
EAの場合、この行為はVer.Upなどではなく、別のEAへのスイッチであることを理解されたい

なぜならそれは、そのEAが過去相場に対して最適化することで獲得した優位性をすべて失うことに等しいからである

このサポートというのは嘘で、変更はそのEAの成績がドローしてきたことが理由である事が多い
そうであれば、そのEAユーザーの資金を危険にさらす、
直近相場に過度に最適化されたパラメータへと変更する非常に悪質な行為である

往々にして、このVer.Upが使いものにならないという事実は滑稽としか言いようがない

直近相場を見てパラメータの変更を行う決断をするのは変更する者の裁量であり、
付け焼き刃で変更されたそのパラメータは、その者の実力に多大に影響を受ける

要投資助言代理業登録

このサポートという行為には、要投資助言代理業登録という別の問題も存在する

そのソフトが相場に合わなくなり、Ver.Upを伴うなら、それは前記

  • 「(VII. 監督上の評価項目と諸手続(投資助言・代理業)-3 諸手続(投資助言・代理業)-1 ー (2)登録の要否の判断に当たっての留意点 ー  ②投資助言・代理業に該当しない行為 ー b. 投資分析ツール等のコンピュータソフトウェアの販売)の「当該ソフトウェアの利用に当たり、販売業者等から継続的に投資情報等に係るデータ・その他サポート等の提供を受ける必要がある場合には、登録が必要となる場合があることに留意するものとする。」

に抵触する可能性が高い

利小EAに散見

最後に、薄利EAに多いのだが「経済指標発表時に停止」を求める仕様のものが存在する

これもバックテストではそのようなテストは行っておらず、前記同様矛盾が生じる

本来そのEAが未来の相場に対して一定レベルの優位性を証明したいのなら、

「長期間の相場に照らし合わせてそのロジックと売買ルール、パラメータ等を固定し、バックテストにより行う」
方法以外には存在しない




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