高勝率EAの抱える ”隠された” 大きなリスク
■ はじめに
勝率90%! 確かに勝ってはいるけれど、1回で10倍の負け、そしてその連鎖...
まさにこんなEAが普及することにより失墜してきた業界の信用、FX暗黒の歴史...
■ 目的
そのEAは、テスト期間で見せている部分が ”たまたま” 90%なのであって、それが未来永劫続くはずがない
また、回数が少ないと非常に稀なこともよく起こるが、十分な試行回数を重ねていくと、本来内包する理論値に収束していく
これらを理解されたい
■ 内容
● PFが1を超えていることを前提として、EA選択に重要なのは 損益比と勝率
・勝率が50% で 損益比が 4.9:5.1 なら 時間はかかるが徐々に資産は増える
・勝率が35% でも 損益比が 1:2 なら 増えていく
・しかし、勝率が90% で 損益比が 9:1 では 徐々に減っていき 最悪ドボン
● 勝率90%の問題点はこれだけではない
・1000回のバックテストレコードも 900回が勝ちトレードで、残りが負けトレード
・これでは有限である貴重なヒストリカルデータから、効率的で有効な評価ができない
・負けパターン、連敗となる苦手な相場を把握できない → ワザとというものも...
・小さく利食い、エントリー → 即逆行の本来の負けトレードもヤセ我慢で勝ちにする危険性
● 問題のある勝率90%EAの別パターン
・特殊な発動条件で 月に数回 しかトレードしないってものが結構存在する
・勝率の高いEA≒薄利 なので、勝率マジックもさることながら、実トレードとなると手数料負けしてしまう
5pips勝つために必要な スプレッド1pips は 20%に相当
20pips勝つために必要な スプレッド1pips は 5%に相当
・実トレードでしか確認できない スリッページ、約定拒否、未約定 で チマチマ勝って積み上げた利益を 削られていく
・トレードしてる人ならもう公知の事実 =「利大損小でないと勝てない」という事実
■ 結論
・異常な高勝率(利小損大)EAの設計者は、単なる商材屋であることが多い
・本来そのEAに内在するリスクと、オーバーロットのしきい値等も伝えるべきが...
利益しか評価できないアフィリエイターが多すぎる
■ 追記
・ちなみに高勝率EA(スキャルピングEA)の最大ドローダウン数値(%)が小さくなるのはある意味当たり前
・高勝率に設計すればするほど、イニシャルデポから利益を積み上げるにつれ、同じドローダウンであっても数値はどんどん小さくなる
・そのEAの持つ真の最大ドローダウンを評価出来ていないものが、そのほとんどである
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