夏を倒した夜

真夜中に目が覚めた。
猛烈な足の痒みを感じた。
季節の変わり目の虫刺されはどうしてこんなにも痒く感じるのだろう。
もうなんとしても犯人をやっつけなければ気が済まない。
周りを見渡すと忌々しい蚊がいた。
そして壁に止まった。
5箇所から血をたっぷり吸った満腹のせいかあっけなく私の手はそれを捉えた。
突然私の夏の終わりが訪れたような気がした。
気がつくと今まで腹部にのみかけていた毛布を全身にかけて寝ていた。

9/11

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