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浅倉透さんから逃げたい人間の話

助けてくれ。


※これは、先日株式会社バンダイナムコエンターテイメント様より提供されているゲームサービス「アイドルマスターシャイニーカラーズ」を始めたところ、肉体&精神の危機に晒されている気がする人間の呻き声がたまたま日本語っぽくなっただけの文章です。目新しい耳寄り情報なぞは何一つなく、ここからは動揺・困惑に襲われた筆者の感想だけが続きます。ほぼ日記のようなものゆえ、すこぶる乱文になるかと思われます。ご容赦。


1.シャニマスを始めたきっかけ

深夜テンション。

やらなければならないことが腐るほど溜まっており、それらを1人で処理し続けていた時に突然ハイになって勢いでアプリをインストールしました。割と頻繁に発生するこういう謎の衝動を何か別のことに使えないもんかと日々思っていたのですが、今回ばかりは良くやったと言わざるを得ないかもしれません。

(実況配信等を少しだけ見ていた為このゲームのことは以前から知っており、ファンの方々からとてもクオリティが高いらしいとも聞いていました。なので「それならそのうちやってみようかな〜」とぼんやり思っていたことも大きな要因だと思われます。)


2.プレイした感想

最初の選択画面でユニットのキャッチコピーと紹介文がなんとなく気に入って、ノクチルを選びました。その中でも特に声とビジュアルが好きだった浅倉透さんをプロデュースアイドルに選択。そしてアプリインストール後72時間以内なら結果を確定するまで何度でも引き直すことができる10連ガチャ(これめっちゃいいなと思った)を折角なので結構な回数引き、やっとこさ浅倉透さんのSSRをゲット。ウェ〜イやるかァなどとほざきつつ、彼女のプロデュースを開始しました。


…………………。


………………?


……おいやめろ


こっちに来るな!!!!!!


最初の感想がこれ。命乞いじゃんね。

しかしストーリーを読み始めてすぐ、反射的に何かがマズイと思ったのだ。


その原因は恐らく、ゲーム側と自分側の両方にある。ゲーム側についての詳細は後述するが、ざっくり言えば「リアルすぎた」。そして自分側の原因は私の根本の性質と、染みついた他者・作品との関わり方である。

こんなことを言ったらプロデューサーの皆々様にタコ殴りにされるやもしれんのだが、それでも少〜しだけ言わせて頂くと、私は若干自分に浅倉透さんと似ている部分がある気がしたのだ。勿論そっくりそのまま同じなどではないが(そもそもまだ彼女のことはほんの少ししか知らない)、根本の一部が軽くダブっているように感じた。それにちょっとした衝撃を受けたというのが一つ。

もう一つ。私は他者や作品、キャラ等に対して自分の中の一定の区画以上を明け渡すことは基本ない。稀に特例はあるが相当限られており、その上自分から意識的に開くものだった。しかし上記の衝撃と彼女の声・容姿・性格がそもそも刺さっていたこと、更にシャニマスさんの繊細な人物描写により際限なく増していくリアリティのコンボを食らった結果、彼女にジワジワと私の中を侵食されているような感覚に陥っている。この慣れない感覚に対する自己防衛のようなものが、最初の拒絶じみた感情だったのだろう(ぶっちゃけ油断してたから単純にビックリしているというのも結構あるとは思う)。


さて、こうしてよもやゲームで感じるとは思っていなかった感情による奇襲を受けて混乱した私はまだ序盤も序盤しかプレイしていないにも関わらず書いたこともないこんなものを書いているわけだが、やはりこんな状況を引き起こした一番の原因は先程後述すると言った「ゲーム側」にある。すごい。

何よりカニより、ストーリーにおける人物描写の緻密さがエグい。えっそこまで掘り下げるの!?という深さまでキャラの"一人の人間"としての心情に踏み込んでいる。加えて、一般的なゲームであったら二次創作で描かれるような何気ない場面を平気で本編に入れている。この辺りがこのゲームの異様な立体感の所以だと思うのだが、ここを更に強力にしているのはそこでの細部へのこだわりである。

まず台詞回しの自然さ。説明的であったり、「こういうキャラにはこういうこと言わせときゃええやろ」という意図が見える誇張された台詞が圧倒的に少ないと思う。あくまで「等身大の彼女たちの会話」がそこにあるだけだ。ちょっとした日常の演技というのは存外難しい。しかしそれでもそこに踏み込んでいくぞという作り手の意志を感じたことに驚いた。

次にストーリー中の間の取り方。あんなんアニメでは?結構な頻度で差し込まれる静寂が全く苦にならない。これにはゲーム内の音も大きく関係しているなぁと思った。氷入りグラスの音や鞄を漁る音、古い床を踏みしめた音などの環境音がASMRか?というくらい綺麗で違和感がない。無言の時間がただの「無」ではなく、「間」として機能している。

他にもまだまだ色々あるのだろうが、シャニマスストーリーとのファーストコンタクトで感じたのはこのくらいだ。

あと書くか迷った(既に100億回言われているだろうから)のだが、己の記録だしいっか!と思って書くストーリー以外の最高ポイントとしてはガチャSSRの演出がある。何あれ?あれを見てる時だけちっせ〜スマホが4DXになる。すんげぇ動く所はもちろんなんだが、アイディアもすごい。画面いっぱいに映った青空が水溜まりの反射だったことが駆けてきたアイドルの足のフレームインで発覚するガチャ演出ある?アニメが登場人物の語りパートでちょっと凝った演出としてやるやつだよ。SSRを引いた時というプレイヤーがテンション上がって画面に釘付けになる瞬間にアレを見せるのは効果的すぎる。

最後にちょっと余談だが、私は人間の意志や執着というものが現実・フィクションを問わず非常に好きだ。だからこそ、ゲームの中でアイドルという挑戦をしながら瑞々しく生きているキャラ達の姿と、彼女たちを相当の意志と労力でもって私たちの元へ送り出してくれている作り手の方々が存在することの両面に感動しているのだと思う。

しかしまぁそんなことを思いつつも、同時に浅倉透さんが自分の中に勝手に侵入してくる感覚が不可思議で、迫り来る敵を前にジリジリ後退しているような心境であるのも確かなのである。すっごい逃げたい。

誰か私を助けてくれ。

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