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催眠に対する個人的見解2021 note版

note版は自サイトで出しているものと順序に変更があります


個人的な地雷ワード

催眠関連で以下の単語が出ている情報は基本的に疑って掛かった方が良いと考えています。

1. 潜在意識 (無意識)
2. エリクソン催眠
3. NLP
4. 変性意識状態
5. トランス状態
6. 思い込み(プラセボ効果)
7. 右脳左脳
8. 催眠術
9. 被暗示性

2021年現在、催眠関連でこれらの単語が断りなく出てくる情報の信頼度はかなり低いです。現在の定義的に存在しない用語、最近の研究で存在が否定されている状態や理論であるため、これらをベースに展開される理論には重大な穴があると考えられます。

それぞれ理由をしっかり書きたい所ですが、今回の主題から外れるため別の機会に…

無意識・潜在意識に対する見解:

催眠が「無意識」や「潜在意識」に対して働きかける、或いは利用しているとは理論的に考えにくいです。

脳内に複数の意識がある説は現在ではほぼ否定されているため、「潜在意識」は存在しないとするのが合理的です。

「潜在意識を呼び起こす」とか「開放する」みたいなことを謳っている催眠術師は地雷だと考えています。特に「心理学」や「脳科学」、「認知科学」のワードが一緒に出ている人は、知識の欠落を喧伝しているようなものです。

ただ、脳内で行われる自覚できない自動的な処理を便宜上「無意識」と呼ぶことはあります。そこに「表に出ない考え」或いは「本音」という意味合いはありません。

存在しないものを利用するのはナンセンス…と言いたいところですが、設定としての「無意識」を利用することはあります。(無意識の存在を信じている人に対しては、「無意識」の設定を利用したアプローチが効率的であるため)

※最近は Unconsciousness (無意識)ではなく、Nonconsiousness(非意識)という考え方があります

影響を受けた理論・考え方

ここ2年近くは催眠系の資料(論文、書籍)から影響を受けたものがほとんどありません。

論文を幾つか読んではいたものの、どうも実験の設計が悪いと言いますか…局所的すぎて実用上の利点があまり見いだせなかったというのが実情です。

それで最近は認知科学系の情報を主に集めていたわけですが、変に催眠本や論文を読むよりよほど有益でした。

というか…催眠研究は古い理論を基に実験がされていることも珍しくなく、「それ大丈夫なの?ちゃんと結果出るの?」とか「その実験で分かるのインスタンス毎の反応であって、コンセプトの特定にならないよね?実験の目的とずれてるし、その結論おかしくない?」と突っ込まずにはいられない…ってことがあるわけです。

なので、ここ最近は催眠の専門家ではなく、別分野の専門家の考えを参考にしています。

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