三角絞めの女王〜序章〜
唐突なことだった。
そこには驚愕としか言えない感情があった。
嘘だろう?
と、自分自身に問いかけてみたくもあったが
残念ながらもう声が出ない。
僕は今日も意気揚々と長年親しんできた柔道の練習に町道場に向かった。
普段の夕方からの練習ではなく日曜である今日は朝から様々な道場が集う、いわゆる合同練習の日だった。
高校生になってなかなか会えない友達や知らない人が入り混じって
人と人の輪が出来上がっていくのがとても楽しい。
念願叶って初段もゲットできた。
少しだけ怖いこともあるけど、自分が強くなるために
と思うとそんなのは平気だ。
秋晴れにて天気も良く、素晴らしい柔道日和だ。
僕にもそれなりに後輩がいて、インターハイとかそういうのは狙える位置にないけど、それでも楽しく柔道ライフを満喫していた。
今日の朝までは。
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